職員数が300 人の病院の看護師の働き方に関するマネジメントで、労働安全衛生 法に基づいて規定されているのはどれか。
公式正答:1
解説
職員数が300人の病院の看護師の働き方に関するマネジメントで、労働安全衛生法に基づいて規定されているものを問う。1年以内ごとに1回、定期に心理的な負担の程度を把握するための検査を行うことである。
この問題で問われていること
規定が、どの法律に根拠を置くかを区別できるか。
しくみから理解する
心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)は、労働安全衛生法に規定される。常時50人以上の労働者を使用する事業場では、1年以内ごとに1回、定期に実施することが義務づけられる(50人未満は努力義務)。結果は本人へ直接通知され、本人の同意なく事業者へ提供してはならない。高ストレスと判定され、本人が申し出た場合には、医師による面接指導を行い、その結果にもとづいて就業上の措置を検討する。職員数300人の病院は、この義務の対象になる。
選択肢ごとの確認
休憩時間の確保は、労働基準法に規定される。労働時間が6時間を超える場合は45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を、労働時間の途中に与えなければならない。「8時間を超える夜勤の時は1時間以上」という記述は、労働基準法の内容であり、労働安全衛生法ではない。
生理日の就業が著しく困難な場合の休暇(生理休暇)は、労働基準法に規定される。請求があった場合、その者を就業させてはならないとされる。
妊娠中の時間外労働の免除も、労働基準法に規定される。妊産婦が請求した場合、時間外労働、休日労働、深夜業をさせてはならないとされる。
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混同しやすいポイント
労働基準法=労働条件の最低基準(労働時間、休憩、休日、休暇、賃金、母性保護)。労働安全衛生法=職場の安全と健康(健康診断、ストレスチェック、安全衛生管理体制、危険の防止、教育)。この切り分けが要点になる。誤肢はすべて労働基準法の内容で、しかも母性保護と休憩という、看護職に関わりの深い規定が選ばれている。内容として正しくても、根拠法令が違えば誤りになる。
理解を深める
労働安全衛生法の主な規定を整理する。安全衛生管理体制=事業場の規模に応じて、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医、安全衛生推進者を選任する。常時50人以上の事業場では、衛生管理者と産業医の選任、そして衛生委員会の設置が義務になる。健康診断=雇入時の健康診断、定期健康診断(1年以内ごとに1回)、特定業務従事者の健康診断(深夜業を含む業務では6か月以内ごとに1回)、そして特殊健康診断(有害な業務に従事する者。電離放射線業務では6か月以内ごとに1回)。ストレスチェック=常時50人以上で年1回。長時間労働者への面接指導=時間外・休日労働が月80時間を超え、疲労の蓄積が認められる者が申し出た場合。教育=雇入時教育、作業内容変更時教育、危険有害業務の特別教育。看護職に関わる具体的な課題としては、針刺しと切創の防止、抗癌薬の曝露対策、放射線の被曝管理、腰痛の予防(介助の姿勢、リフトの活用)、夜勤と交代勤務による健康への影響、そして暴力とハラスメントへの対応が挙げられる。近年は、患者や家族からの暴力・暴言への組織的な対応も、職場の安全の課題として位置づけられている。
間違えやすい考え方
根拠法令を問う型で、誤肢がすべて労働基準法の内容である。労働条件か、安全と健康かで切る。
5分で振り返る
①ストレスチェック(心理的な負担の程度を把握するための検査)は労働安全衛生法。常時50人以上で1年以内ごとに1回。②結果は本人へ直接通知され、本人の同意なく事業者へ提供してはならない。③高ストレスで本人が申し出れば医師の面接指導を行う。④休憩、生理休暇、妊産婦の時間外労働の免除は労働基準法。⑤労働基準法=労働条件の最低基準、労働安全衛生法=職場の安全と健康。⑥常時50人以上で衛生管理者と産業医の選任、衛生委員会の設置が義務。⑦深夜業を含む業務では6か月以内ごとに1回の健康診断。
1分チェック
- ストレスチェックの根拠法令は。→ 労働安全衛生法(常時50人以上の事業場で年1回)。
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