検査の画像(別冊No. 1)を別に示す。 狭心症〈angina pectoris〉の手 術に最も重要な検査はどれか。
公式正答:3
解説
検査の画像から、狭心症の手術に最も重要な検査を選ぶ。公式正答はCである。
この問題で問われていること
冠動脈の狭窄の部位と程度を、どの検査で確かめるかを知っているか。
しくみから理解する
狭心症に対して、冠動脈バイパス術や経皮的冠動脈インターベンションといった治療を行う際には、どの血管の、どの部位が、どの程度狭くなっているかを正確に知る必要がある。これを直接に示すのが冠動脈造影になる。大腿動脈または橈骨動脈からカテーテルを挿入し、冠動脈の入口部から造影剤を注入して、血管の走行と狭窄を画像で捉える。同じ検査の中で、必要に応じてバルーンによる拡張とステントの留置を行うこともできる。近年は、冠動脈CT血管撮影が、侵襲が少ない代替として広く用いられるが、治療の適応と方法を決める最終的な判断には、冠動脈造影が基準になる。
選択肢ごとの確認
手術の方針を決める検査としては該当しない。狭心症の診断の過程では、心電図(安静時、運動負荷、ホルター)、心エコー、心筋シンチグラフィなども用いられるが、いずれも血管の狭窄の部位を直接には示さない。
同様に、狭窄の部位と程度を直接示す検査ではない。
同様に該当しない。
同様に該当しない。
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混同しやすいポイント
「手術に最も重要」という条件を読むことが要点になる。診断のためだけなら、負荷心電図や心筋シンチグラフィでも虚血の有無は分かる。しかし、どこをどう治すかを決めるには、血管そのものの形を見る必要がある。目的(診断か、治療方針の決定か)によって、必要な検査が変わるという考え方になる。
理解を深める
虚血性心疾患の検査を整理する。心電図=安静時(発作時にST低下、異型狭心症ではST上昇)、運動負荷(虚血の誘発)、ホルター(発作時の記録、無症候性の虚血)。血液検査=心筋トロポニン、CK-MB(心筋梗塞の診断。狭心症では上昇しない)。心エコー=壁運動の異常、心機能、弁の評価。心筋シンチグラフィ=負荷時と安静時の血流の差から虚血を評価する。冠動脈CT血管撮影=非侵襲的に冠動脈の狭窄を評価できる。石灰化が強いと精度が落ちる。冠動脈造影=狭窄の部位と程度を直接に示す。治療方針の決定の基準になる。看護=検査の前は、造影剤アレルギーと腎機能の確認、絶食、穿刺部位の準備、抗凝固薬・抗血小板薬の確認、そしてビグアナイド系の血糖降下薬の休薬(造影剤による乳酸アシドーシスの予防)。検査後は、穿刺部位の止血と観察(出血、血腫、疼痛)、末梢の循環(脈拍、色、冷感、しびれ)、安静の保持(大腿動脈からの場合は数時間の臥床)、水分の摂取(造影剤の排泄を促す)、そして不整脈と胸痛の観察になる。橈骨動脈からの場合は、早期に離床でき、負担が小さい。
間違えやすい考え方
図から検査を選ぶ型で、治療方針の決定に何が要るかで判断できる。図中のどれが正答Cかは別冊で要確認。
5分で振り返る
①冠動脈造影は、カテーテルから造影剤を注入し、冠動脈の走行と狭窄を直接に描出する。②治療(バイパス術、経皮的冠動脈インターベンション)の適応と方法を決める基準になる。③同じ検査の中でバルーン拡張とステント留置も行える。④冠動脈CT血管撮影は非侵襲的な代替だが、石灰化が強いと精度が落ちる。⑤負荷心電図と心筋シンチグラフィは虚血の有無を示すが、狭窄の部位は示さない。⑥検査前=造影剤アレルギーと腎機能の確認、ビグアナイド系薬の休薬。⑦検査後=穿刺部位の止血と観察、末梢循環、安静、水分摂取、不整脈と胸痛の観察。
1分チェック
- 狭心症の手術に最も重要な検査は。→ 冠動脈造影(狭窄の部位と程度を直接示す)。
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