大泉門が閉鎖する時期に最も近いのはどれか。
公式正答:2
解説
大泉門が閉鎖する時期に最も近いものを問う。1歳6か月である。
この問題で問われていること
頭蓋の発育の目安を覚えているか。
しくみから理解する
新生児の頭蓋骨は、いくつかの骨が縫合で接しており、その隙間が泉門になる。大泉門は、前頭骨と両側の頭頂骨に囲まれた菱形の部分で、頭頂部の前方にある。出生時には2〜3cm程度の大きさで、生後しばらくは大きくなることもあるが、その後は縮小し、1歳から1歳6か月頃に閉鎖する。小泉門は、頭頂骨と後頭骨の間の三角形の部分で、生後2〜3か月頃には閉鎖する。泉門があることで、分娩時に頭蓋が変形して産道を通ることができ(応形機能)、また出生後の急速な脳の成長にも対応できる。
選択肢ごとの確認
6か月は、小泉門の閉鎖(2〜3か月頃)より遅く、大泉門の閉鎖より早い時期になる。この時期には、大泉門はまだ触れる。
2歳6か月では、大泉門の閉鎖としては遅すぎる。1歳6か月を過ぎても閉鎖しない場合は、水頭症、くる病、甲状腺機能低下症、骨形成不全症などを疑う。
3歳6か月も同様に遅すぎる。
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混同しやすいポイント
「小泉門は2〜3か月、大泉門は1歳〜1歳6か月」と対にして覚える。大泉門は、診察でも重要な所見になる。膨隆していれば頭蓋内圧の亢進(水頭症、髄膜炎、脳腫瘍、頭蓋内出血)を、陥凹していれば脱水を疑う。乳児は、頭蓋内圧が上がっても泉門と縫合が開いているため、症状が出にくく、頭囲の拡大として現れることがある。したがって、頭囲の測定が重要な観察項目になる。
理解を深める
乳幼児の成長の目安を整理する。体重=出生時の約3kgが、生後3〜4か月で約2倍(6kg)、1年で約3倍(9kg)、3年で約4倍(12kg)になる。身長=出生時の約50cmが、1年で約1.5倍(75cm)、4〜5年で約2倍(100cm)になる。頭囲=出生時は約33cmで、胸囲(約32cm)よりわずかに大きい。1歳頃に頭囲と胸囲がほぼ等しくなり、以降は胸囲が上回る。頭囲は生後1年で約45cm、以後の増加は緩やかになる。歯=生後6〜8か月頃に下顎の乳中切歯が生え始め、1歳で8本程度、2歳6か月から3歳頃に乳歯20本が生えそろう。永久歯への交換は6歳頃から始まる。骨=手根骨の骨化核の数は、おおむね年齢+1個(1歳で2個、5歳で6個程度)を目安とする。これらの指標は、成長の評価と、疾患の発見の手がかりになる。看護と保健指導では、パーセンタイル曲線を用いて、その子の成長が曲線に沿っているかを継続的に見ることが基本になる。1回の測定値だけで判断せず、経過で評価する。
間違えやすい考え方
時期を問う型で、誤肢が早すぎるものと遅すぎるものである。小泉門2〜3か月・大泉門1歳〜1歳6か月で切る。
5分で振り返る
①大泉門は前頭骨と両側頭頂骨に囲まれた菱形の部分で、1歳〜1歳6か月頃に閉鎖する。②小泉門は頭頂骨と後頭骨の間の三角形で、生後2〜3か月頃に閉鎖する。③泉門があることで分娩時に頭蓋が変形でき(応形機能)、出生後の脳の成長にも対応できる。④大泉門の膨隆は頭蓋内圧の亢進、陥凹は脱水を疑う。⑤1歳6か月を過ぎても閉鎖しない場合は、水頭症、くる病、甲状腺機能低下症などを疑う。⑥体重は3〜4か月で2倍、1年で3倍、3年で4倍。身長は1年で1.5倍、4〜5年で2倍。⑦頭囲と胸囲は1歳頃にほぼ等しくなり、以降は胸囲が上回る。
1分チェック
- 大泉門が閉鎖するのは。→ 1歳〜1歳6か月頃(小泉門は2〜3か月頃)。
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