地域保健法に規定されている市町村保健センターの業務はどれか。
公式正答:2
解説
地域保健法に規定されている市町村保健センターの業務を問う。住民の健康診査である。
この問題で問われていること
保健所と市町村保健センターの役割を区別できるか。
しくみから理解する
市町村保健センターは、地域保健法にもとづき市町村が設置できる施設で、住民に対する健康相談、保健指導、健康診査、そしてその他の地域保健に関する事業を行う。住民に身近で頻度の高いサービスを提供する場になる。具体的には、乳幼児健康診査、母子健康手帳の交付、予防接種、特定健康診査と特定保健指導、がん検診、健康教育、家庭訪問、そして介護予防の事業などを担う。所長は医師である必要はなく、保健師、栄養士、歯科衛生士などが配置される。
選択肢ごとの確認
病気の治療は行わない。保健センターは、健康の保持と増進のための事業を行う施設であり、医療機関ではない。
看護師免許の申請の受理は、保健所の業務になる。免許の申請は、住所地の保健所を経由して都道府県知事へ提出し、厚生労働大臣が免許を与える。
専門的で広域的な健康課題への対応は、保健所の役割になる。保健所は、都道府県、政令指定都市、中核市、その他の政令で定める市、または特別区が設置し、感染症対策、精神保健、難病対策、母子保健の専門的な部分、食品衛生、環境衛生、医事・薬事、そして統計と調査を担う。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
「保健所=専門的・広域的、市町村保健センター=身近で頻度が高い」という切り分けが要点になる。誤肢のうち2つ(免許の受理、広域的な課題)は保健所の業務であり、この対比を知っていれば区別できる。実務では、両者が連携して地域の健康を支えており、たとえば結核の患者が発生した場合、保健所が積極的疫学調査と接触者健診を担い、市町村が日常の健康相談を担う、といった形になる。
理解を深める
地域保健法にもとづく体制を整理する。保健所=設置主体は都道府県、政令指定都市、中核市、政令で定める市、特別区。所長は原則として医師。業務は14項目が法に列挙され、①地域保健に関する思想の普及と向上、②人口動態統計その他地域保健に係る統計、③栄養の改善と食品衛生、④住宅、水道、下水道、廃棄物の処理、清掃その他の環境の衛生、⑤医事と薬事、⑥保健師に関する事項、⑦公共医療事業の向上と増進、⑧母性と乳幼児ならびに老人の保健、⑨歯科保健、⑩精神保健、⑪治療方法が確立していない疾病その他の特殊な疾病により長期に療養を必要とする者の保健、⑫エイズ、結核、性病、伝染病その他の疾病の予防、⑬衛生上の試験と検査、⑭その他地域住民の健康の保持と増進、になる。市町村保健センター=設置は任意(市町村が設置することができる)。住民に身近な対人サービスを担う。地域保健の近年の課題=災害時の保健活動、新興感染症への対応、健康危機管理、そして地域包括ケアシステムの中での役割。保健師の活動は、個別の支援(家庭訪問、相談)から、集団への働きかけ(健康教育、グループ支援)、そして地域全体への働きかけ(施策化、地域組織の育成)まで広がる。
間違えやすい考え方
役割の区別を問う型で、誤肢のうち2つが保健所の業務である。専門的・広域的か、身近で頻度が高いかで切る。
5分で振り返る
①市町村保健センターは地域保健法にもとづき市町村が設置できる。設置は任意。②業務=健康相談、保健指導、健康診査、その他の地域保健事業。乳幼児健診、母子健康手帳の交付、予防接種、特定健診・特定保健指導、がん検診、健康教育、家庭訪問。③所長は医師でなくてよい。④保健所は都道府県、政令指定都市、中核市、政令で定める市、特別区が設置し、所長は原則として医師。⑤保健所の業務=感染症、精神保健、難病、食品衛生、環境衛生、医事・薬事、統計と調査など14項目。⑥看護師免許の申請は住所地の保健所を経由する。⑦保健所は専門的・広域的、市町村保健センターは身近で頻度の高いサービスを担う。
1分チェック
- 市町村保健センターの業務は。→ 住民の健康診査(身近で頻度の高いサービス)。
この問題に対応する教材の確認中です。