成人の正常な赤血球の説明で正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
赤血球の形・寿命・壊れる場所・役割をまとめて問う問題。正しいのは「酸素を運ぶ」。
この問題で問われていること
赤血球の基本データを4項目すべて言えるか。形が中央のくぼんだ円盤であること、寿命120日、脾臓で処理されることが誤肢の根拠になっている。
しくみから理解する
赤血球は中央がくぼんだ円盤状(両凹円板)で、直径約7〜8μm。核をもたないため、細胞のなかを目一杯ヘモグロビンで満たすことができ、かつ変形して自分より細い毛細血管を通り抜けられる。ヘモグロビンは鉄を含むヘムとグロビンからなり、肺で酸素と結合し組織で放す。寿命は約120日で、古くなって変形能を失った赤血球は主に脾臓のマクロファージに捕らえられて壊される。放出されたヘムは間接ビリルビンとなって肝臓へ運ばれ、抱合を受けて胆汁中へ排泄される。鉄は再利用される。 【接地元】ガイトン生理学 赤血球、貧血、多血症、人体の構造と機能 第5版 血液
選択肢ごとの確認
中央がくぼんだ円盤状。この形により表面積が増えてガス交換に有利になり、かつ変形しやすくなる。球状になるのは遺伝性球状赤血球症などの病的状態で、変形能が落ちて脾臓で壊されやすくなる。
壊されるのは主に脾臓(そのほか肝臓・骨髄のマクロファージ)。腎臓は赤血球をつくらせるホルモンであるエリスロポエチンを分泌する側で、破壊とは関係しない。
約120日。血小板は約10日、好中球は数日と、細胞ごとに寿命が違う。
ヘモグロビンが肺で酸素と結合し、組織で放す。二酸化炭素の一部の運搬にも関わる。
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混同しやすいポイント
腎臓とのつながりは「つくらせる(エリスロポエチン)」であって「壊す」ではない。この向きを取り違えると2を選ぶ。腎不全で貧血になるのは、エリスロポエチンがつくれなくなるためである。
理解を深める
赤血球の一生を追うと関連知識がつながる。腎臓が低酸素を感知してエリスロポエチンを出す→骨髄で赤芽球が増える→脱核して網赤血球になる→血中へ出て1〜2日で成熟赤血球になる→120日働く→脾臓で壊される→ヘムから間接ビリルビン→肝臓で抱合→直接ビリルビン→胆汁へ。網赤血球の数は骨髄がどれだけ赤血球をつくっているかの指標になるので、貧血の原因が産生低下か破壊亢進かの鑑別に使う。
間違えやすい考え方
1つの細胞について形・寿命・産生/破壊の場所・機能を1肢ずつ誤らせる型。細胞ごとにこの4項目を表にしておけば全部さばける。
5分で振り返る
赤血球=両凹円板・直径7〜8μm・無核。ヘモグロビンで酸素を運ぶ。寿命約120日。主に脾臓のマクロファージが処理し、ヘムは間接ビリルビン→肝臓で抱合→直接ビリルビン→胆汁へ。鉄は再利用。産生は腎臓のエリスロポエチンが促す(腎不全で腎性貧血)。網赤血球は骨髄の産生能の指標。
1分チェック
- 赤血球の形はどうなっているか
- 寿命はどのくらいか
- どこで壊されるか
- 腎臓は赤血球に対してどんな役割をもつか
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