令和2年度(2020 年度)の家族に関する調査で正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
令和2年度(2020年度)の家族に関する調査で正しいものを問う。雇用均等基本調査では男性の育児休業取得率が12.65%である、である。
この問題で問われていること
家族と労働に関する統計の水準を覚えているか。
しくみから理解する
雇用均等基本調査は、厚生労働省が実施する調査で、男女の雇用の状況、育児休業と介護休業の取得状況などを調べる。令和2年度(2020年度)の男性の育児休業取得率は12.65%であった。それ以前は数%にとどまっていたが、制度の見直しと社会の関心の高まりにより急速に上昇し、以後も年々上がっている。女性の取得率は8割台で推移している。育児・介護休業法の改正により、出生時育児休業(産後パパ育休)の創設、そして取得の状況の公表の義務づけなどが進められた。
選択肢ごとの確認
合計特殊出生率は1.54ではない。令和2年(2020年)は1.33であった。1.54は1990年前後の水準に近い。日本の合計特殊出生率は、1975年に2.0を下回り、2005年に1.26と最低を記録し、その後やや回復したが、近年は再び低下している。
共働き世帯は専業主婦世帯より多い。1990年代半ばに両者が逆転して以降、共働き世帯が増え続け、現在では専業主婦世帯の2倍以上になっている。労働力調査の特別調査および労働力調査の詳細集計による。
結婚後5年未満の離婚は約半数ではない。同居期間別の離婚では、5年未満がおよそ3割程度を占め、最も多い区分ではあるが半数には及ばない。近年は、同居期間の長い夫婦の離婚(熟年離婚)の割合も増えている。
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混同しやすいポイント
誤肢は、数値の誤り(出生率)、方向の誤り(共働きと専業主婦の多寡)、そして割合の誇張(離婚)になる。統計の設問では、①どの調査によるものか、②いつの値か、③方向は合っているか、の3つを確認する。とくに、共働き世帯と専業主婦世帯の関係は、1990年代半ばに逆転したという事実を知っていれば、方向で判断できる。数値を覚えていなくても、大きな傾向を押さえていれば選べる設問が多い。
理解を深める
家族と労働に関する主な統計を整理する。人口動態調査=出生数、合計特殊出生率、婚姻件数、離婚件数、平均初婚年齢、第1子出生時の母の平均年齢。国民生活基礎調査=世帯の構造(単独世帯、夫婦のみ、夫婦と未婚の子、ひとり親と未婚の子、三世代など)、世帯の所得、有訴者率、通院者率、介護の状況。世帯構造では、単独世帯が最も多く、次いで夫婦と未婚の子のみの世帯、夫婦のみの世帯と続く。三世代世帯は大きく減った。労働力調査=就業者数、完全失業率、共働き世帯数。雇用均等基本調査=育児休業取得率、介護休業の状況、女性の管理職の割合。国勢調査=5年ごと。人口、世帯、就業の状況を全数調査する。これらの統計は、地域の課題を把握し、支援を組み立てる土台になる。看護の実務では、たとえば「共働きが多数である」という事実から、乳幼児健診の時間帯、育児相談の方法、そして介護と仕事の両立への支援のあり方を考えることにつながる。数値そのものより、それが生活の何を意味するかを読むことが重要になる。
間違えやすい考え方
統計を問う型で、誤肢が数値・方向・割合で誤っている。調査の種類と年、そして大きな傾向で切る。
5分で振り返る
①令和2年度の男性の育児休業取得率は12.65%(雇用均等基本調査)。以後も上昇を続けている。女性は8割台で推移。②令和2年の合計特殊出生率は1.33。この時点までの最低は2005年の1.26であった。その後さらに低い年があるため、最低値は受験年の公表値で確かめる。③共働き世帯は1990年代半ばに専業主婦世帯を上回り、現在は2倍以上。④同居期間5年未満の離婚は約3割で、半数には及ばない。⑤統計は、どの調査か・いつの値か・方向は合っているかの3つを確認する。⑥世帯構造では単独世帯が最も多く、三世代世帯は大きく減った。⑦数値は年で動くため、受験年ごとに最新値を確認する。
1分チェック
- 令和2年度の男性の育児休業取得率は。→ 12.65%(雇用均等基本調査)。
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