一般の事業所や企業に就労を希望する精神障害者に対して行う支援で、24 か月 間を原則として就職に必要な訓練や求職活動を行うのはどれか。
公式正答:1
解説
一般の事業所や企業に就労を希望する精神障害者に対して、24か月間を原則として就職に必要な訓練や求職活動を行うものを問う。就労移行支援である。
この問題で問われていること
障害者総合支援法の就労に関する事業を区別できるか。
しくみから理解する
就労移行支援は、障害者総合支援法にもとづく訓練等給付の一つで、一般就労を希望する原則65歳未満の障害者に対して、生産活動、職場体験、求職活動の支援、職場の開拓、そして就職後の定着の支援を行う。利用の期間は原則として24か月(2年)に限られる。年齢の要件には例外があり、65歳に達する前の一定期間に引き続き障害福祉サービスの支給決定を受けていて、65歳に達する前日にその支給決定を受けていた者は、65歳以降も利用できる。事業所と雇用契約は結ばず、賃金は原則として支払われない(工賃が支払われる場合もある)。この「一般就労を目指す」「期間が限られる」「雇用契約を結ばない」という3点が、他の事業との違いになる。
選択肢ごとの確認
自立生活援助は、施設や病院から地域での一人暮らしへ移行した障害者に対して、定期的な訪問と随時の対応により、日常生活の課題を把握し、必要な支援を行う事業になる。就労の訓練を行うものではない。
ピアサポートは、同じ障害や経験を持つ人どうしの支え合いを指す。制度としては、ピアサポーターの活用が各種の事業の中に位置づけられているが、それ自体が就労の訓練を行う事業ではない。
就労継続支援A型は、一般就労が困難な障害者に、雇用契約を結んだうえで就労の機会を提供する事業になる。最低賃金が適用され、利用の期間に定めはない。B型は雇用契約を結ばず、工賃が支払われる。年齢の制限もない。
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混同しやすいポイント
3つの事業を対比して覚える。就労移行支援=一般就労を目指す訓練。原則65歳未満(65歳に達する前から引き続き支給決定を受けていた者は例外として継続できる)。原則24か月。雇用契約なし。就労継続支援A型=雇用契約あり。最低賃金。期間の定めなし。就労継続支援B型=雇用契約なし。工賃。期間の定めなし。加えて、就労定着支援=一般就労した人の職場定着を支援する(最長3年)。この4つが、就労に関わる訓練等給付になる。設問文の「一般の事業所や企業に就労を希望する」「24か月」という2つの記述が、就労移行支援を指している。
理解を深める
精神障害者の就労支援を整理する。制度=障害者総合支援法の就労系サービス(上記)、障害者雇用促進法にもとづく仕組み(法定雇用率、障害者職業センター、障害者就業・生活支援センター、ジョブコーチ=職場適応援助者)、そしてハローワークの専門援助部門。精神障害者は、平成30年(2018年)から法定雇用率の算定の基礎に加えられ、雇用が進んでいる。就労を支える視点=①症状の安定と服薬の継続、②生活のリズム(睡眠、食事、活動)、③体力とスタミナ、④対人関係の技能、⑤ストレスへの対処、⑥障害の開示の有無(オープンかクローズか。開示すれば配慮を得られるが、就職の機会が狭まることもある。本人が選ぶ)、⑦職場の理解と配慮(勤務時間、業務の内容、休憩、相談の窓口)、⑧就職後の定着の支援(多くの人が就職後1年以内に離職するため、この時期の支援が重要になる)。看護の役割=就労は回復の目標であると同時に、回復を促す手段にもなる。役割を持ち、収入を得て、社会とつながることが、その人の自信と生活の質を高める。一方で、無理な就労が症状の再燃を招くこともあるため、本人の希望と状態を見ながら、段階的に進める。就労は「できるかできないか」ではなく、「どうすればできるか」を一緒に考える対象になる。
間違えやすい考え方
事業の区別を問う型で、誤肢が別の事業である。一般就労を目指す・期間が限られる・雇用契約なしの3点で切る。
5分で振り返る
①就労移行支援=障害者総合支援法の訓練等給付。一般就労を希望する原則65歳未満の障害者に、訓練、職場体験、求職活動、定着の支援を行う。65歳に達する前から引き続き支給決定を受けていた者は、65歳以降も利用できる。②利用は原則24か月(2年)。雇用契約は結ばない。③就労継続支援A型=雇用契約あり、最低賃金が適用、期間の定めなし。④就労継続支援B型=雇用契約なし、工賃、期間と年齢の制限なし。⑤就労定着支援=一般就労した人の職場定着を支援(最長3年)。⑥自立生活援助=地域での一人暮らしへの移行後の訪問と随時対応。⑦精神障害者は2018年から法定雇用率の算定の基礎に加えられた。
1分チェック
- 24か月を原則に一般就労を目指す訓練は。→ 就労移行支援。
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