指定訪問看護ステーションについて正しいのはどれか。
公式正答:3
解説
指定訪問看護ステーションについて正しいものを問う。訪問看護指示書に基づいて療養者のケアを行う、である。
この問題で問われていること
訪問看護の提供の仕組みを理解しているか。
しくみから理解する
訪問看護は、主治医が交付する訪問看護指示書にもとづいて提供される。指示書には、病状、治療の内容、そして留意すべき事項が記載され、これに沿って訪問看護計画書を作成し、ケアを実施する。実施した内容は訪問看護報告書として主治医へ提出し、情報を共有する。指示書の有効期間は最長6か月になる。病状が悪化した場合などには、特別訪問看護指示書(原則として月1回、14日間)が交付され、頻回の訪問が可能になる。医療保険と介護保険のどちらから給付されるかは、年齢、疾患、そして要介護認定の有無によって決まる。
選択肢ごとの確認
看護職員以外も配置できる。訪問看護ステーションには、保健師、看護師、または准看護師を常勤換算で2.5人以上配置することが必要で、そのうち1人は常勤の管理者(保健師または看護師)になる。加えて、理学療法士、作業療法士、そして言語聴覚士を配置することができ、これらの職種による訪問も行われる。
緊急時用の薬剤の保管は義務づけられていない。訪問看護ステーションは、薬剤を保管し投与する施設ではない。薬剤は、処方にもとづいて薬局から利用者へ供給され、利用者の自宅で管理される。
従事する看護職員に5年以上の臨床経験は求められていない。経験年数の要件は法令上定められていない。ただし、訪問看護では一人で判断する場面が多いため、実際には一定の経験を持つ人が多く、また新卒者や経験の浅い人を受け入れる場合には、教育の体制を整えることが重要になる。近年は、新卒で訪問看護に就く人を育てる取り組みも進んでいる。
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混同しやすいポイント
誤肢は、人員(看護職以外も配置できる)、薬剤の保管(義務ではない)、そして経験年数(要件ではない)という3点で誤っている。制度の設問では、「何が義務で、何が任意か」を区別する。指示書にもとづくことは義務であり、これが訪問看護の提供の前提になる。
理解を深める
訪問看護の制度を整理する。指定=2つの制度で根拠法も指定を行う者も異なる。医療保険による訪問看護は、健康保険法にもとづく指定訪問看護事業者の指定で、厚生労働大臣(実務では地方厚生局長)が行う。介護保険による訪問看護は、介護保険法にもとづく指定居宅サービス事業者の指定で、都道府県知事(指定都市・中核市ではその市長)が行う。実務では、介護保険の指定を受けた事業者が健康保険法上も指定を受けたものとみなされる取り扱いがあるため、別々に申請しなくてよい場合が多い。人員=看護職員を常勤換算2.5人以上、うち管理者は常勤の保健師または看護師。理学療法士等を配置できる。給付=介護保険が優先される(要介護・要支援の認定を受けている場合)。ただし、①末期の悪性腫瘍と厚生労働大臣が定める疾病等(難病、脊髄損傷、人工呼吸器の使用など)、②特別訪問看護指示書が交付された場合、③精神科訪問看護(認知症を除く)は、医療保険からの給付になる。回数と時間=介護保険ではケアプランに基づき、医療保険では原則として週3回まで(上記の疾患等では制限なし)。24時間対応=緊急時訪問看護加算、24時間対応体制加算により、夜間と休日の対応の体制を整える。看護内容=病状の観察、療養上の世話、医療処置(点滴、注射、褥瘡の処置、カテーテルの管理、人工呼吸器の管理)、リハビリテーション、家族への支援、そして看取り。連携=主治医、介護支援専門員、薬剤師、リハビリテーションの職種、訪問介護員、そして地域包括支援センター。訪問看護は、医療と生活の両方を見る立場にあり、在宅療養の要になる。
間違えやすい考え方
制度を問う型で、誤肢が人員・薬剤・経験年数で誤っている。何が義務で何が任意かを区別して切る。
5分で振り返る
①訪問看護は主治医が交付する訪問看護指示書にもとづいて提供される。有効期間は最長6か月。②訪問看護計画書を作成し、実施内容は訪問看護報告書として主治医へ提出する。③特別訪問看護指示書(原則月1回、14日間)により頻回の訪問が可能になる。④人員は看護職員を常勤換算2.5人以上、管理者は常勤の保健師または看護師。理学療法士等も配置できる。⑤緊急時用の薬剤の保管は義務ではない。⑥従事者の経験年数の要件は法令上ない。⑦給付は介護保険が優先。ただし末期の悪性腫瘍と厚生労働大臣が定める疾病等、特別指示書、精神科訪問看護は医療保険から。
1分チェック
- 訪問看護は。→ 訪問看護指示書に基づいて行う(有効期間は最長6か月)。
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