上肢の運動を図に示す。 肩関節の屈曲の可動域測定で正しいのはどれか。
公式正答:5
解説
上肢の運動の図から、肩関節の屈曲の可動域測定で正しいものを選ぶ。公式正答は5である。
この問題で問われていること
関節運動の名称と、実際の動きを対応づけられるか。
しくみから理解する
肩関節の屈曲は、上肢を前方へ挙上する動きになる。基本肢位(上肢を体側に下ろした位置)を0度とし、そこから前方へ上げていき、正常では180度まで動く。測定では、基本軸を肩峰を通る床への垂直線、移動軸を上腕骨とし、体幹が動かないように固定して測る。前腕は中間位とする。屈曲と対になるのが伸展(後方への挙上)で、正常では50度になる。外転は側方への挙上で180度、内転は0度になる。
選択肢ごとの確認
肩関節の屈曲を示す動きではない。図には、外転、内転、伸展、外旋、内旋といった他の運動が並べられている。
同様に該当しない。
同様に該当しない。
同様に該当しない。
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混同しやすいポイント
関節運動の名称は、解剖学的な基本肢位からの動きで定義される。屈曲=前方へ(肩、股関節では前方への挙上)。伸展=後方へ。外転=身体の正中から遠ざかる方向へ。内転=正中へ近づく方向へ。外旋・内旋=長軸まわりの回旋。回内・回外=前腕の回旋。掌屈・背屈(手関節)、底屈・背屈(足関節)。名称と動きを対応づけておけば、図がなくても判断できる。
理解を深める
関節可動域測定の実際を整理する。方法=日本整形外科学会と日本リハビリテーション医学会が定めた基準に従い、ゴニオメーター(角度計)を用いて測定する。基本軸と移動軸が部位ごとに定められており、5度刻みで記録する。他動的な可動域と、自動的な可動域を区別して測る。主な部位の参考可動域=肩関節(屈曲180度、伸展50度、外転180度、内転0度、外旋60度、内旋80度)、肘関節(屈曲145度、伸展5度)、前腕(回内90度、回外90度)、手関節(掌屈90度、背屈70度)、股関節(屈曲125度、伸展15度、外転45度、内転20度、外旋45度、内旋45度)、膝関節(屈曲130度、伸展0度)、足関節(底屈45度、背屈20度)、頸部(屈曲60度、伸展50度、回旋60度、側屈50度)。測定の注意=①代償の動き(体幹の傾き、肩甲骨の動き)を防ぐため、隣接する部位を固定する、②痛みのない範囲で行う、③測定の前に、可動域が制限される要因(疼痛、腫脹、拘縮、麻痺、装具、術後の制限)を確認する、④左右を比較する、⑤同じ条件(時刻、体位、測定者)で経過を追う。良肢位=関節が動かなくなった場合でも、日常生活動作に支障が少ない角度。肩関節は外転10〜30度、肘関節は90度、手関節は背屈10〜20度、股関節は屈曲10〜30度、膝関節は屈曲10度、足関節は0度(底背屈中間位)になる。ポジショニングと装具は、この良肢位を保つことを目安にする。
間違えやすい考え方
図から運動を選ぶ型で、関節運動の名称と動きの対応で判断できる。図中のどれが正答5かは別冊で要確認。
5分で振り返る
①肩関節の屈曲は、上肢を前方へ挙上する動き。基本肢位0度から180度まで。②伸展は後方への挙上で50度、外転は側方への挙上で180度、内転は0度。③測定は、基本軸を肩峰を通る床への垂直線、移動軸を上腕骨とし、体幹を固定して行う。④屈曲=前方、伸展=後方、外転=正中から遠ざかる、内転=正中へ近づく。⑤5度刻みで記録し、他動と自動を区別する。⑥代償の動きを防ぐため隣接部位を固定し、痛みのない範囲で行い、左右を比較する。⑦良肢位=肩外転10〜30度、肘90度、手関節背屈10〜20度、股屈曲10〜30度、膝屈曲10度、足関節0度。
1分チェック
- 肩関節の屈曲とは。→ 上肢を前方へ挙上する動き(正常は180度)。
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