学童期中学年から高学年にみられる、親から離れて仲の良い仲間同士で集団行動 をとる特徴はどれか。
公式正答:3
解説
学童期中学年から高学年にみられる、親から離れて仲の良い仲間同士で集団行動をとる特徴を問う。ギャングエイジである。
この問題で問われていること
発達段階に現れる現象を、時期と内容で区別できるか。
しくみから理解する
ギャングエイジは、おおむね小学校中学年から高学年(9〜12歳頃)にみられる、同性の仲間による閉鎖的な集団を作って行動する時期を指す。集団には独自の規則や秘密があり、親よりも仲間の価値観を重視するようになる。この経験を通じて、協調性、役割の分担、規則を守ること、対立を解決する力、他者の視点に立つ力が育つ。社会性の発達において重要な段階であり、大人から見ると閉鎖的で扱いにくく見えるが、正常な発達の現れである。
選択肢ごとの確認
心理的離乳は、青年期に、親への依存から脱して精神的に自立していく過程を指す。ホリングワースが提唱した概念で、時期は思春期以降になる。ギャングエイジより後の段階である。
自我の芽生えは、1歳半から3歳頃にみられる、自分の意思を主張する時期を指す。いわゆる第一次反抗期、イヤイヤ期である。時期が大きく異なる。
自我同一性(アイデンティティ)の確立は、エリクソンの発達段階における青年期の課題である。自分は何者か、社会の中でどう生きるかという問いに答えを見出していく過程で、これも思春期以降になる。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
発達の現象を、年齢の順に並べて覚える。自我の芽生え(1歳半〜3歳、第一次反抗期)→ギャングエイジ(9〜12歳頃)→心理的離乳・第二次反抗期(思春期)→自我同一性の確立(青年期)。誤肢はいずれも別の時期の現象であり、時期で切れる。設問文に『学童期中学年から高学年』と明記されているため、この年齢に対応する現象を選ぶ。
理解を深める
学童期の発達課題は、エリクソンによれば『勤勉性 対 劣等感』である。学習や活動を通じて、やればできるという感覚を育てる時期であり、その基盤に仲間との関係がある。ギャングエイジの集団経験は、後の対人関係の土台になる。近年は、遊び場の減少、習い事の増加、屋外での自由な遊びの機会の減少により、こうした集団経験が乏しくなっているとの指摘もある。看護の場面では、この年齢の子どもが入院すると、仲間との関係が断たれることが大きな喪失になる。学校生活からの分離、友人に会えないこと、自分だけが違う存在になることへの不安が生じる。対応としては、院内学級や学習の継続、友人との連絡手段の確保(手紙、電話、オンライン)、同じ病棟の同年代の子どもとの交流、退院後の学校復帰の支援(学校への情報提供、必要な配慮の調整)が挙げられる。また、この年齢では自分の病気について理解できる力があり、本人への説明と意思の確認が重要になる。
間違えやすい考え方
発達段階の現象を問う型で、誤肢がすべて別の時期の現象である。年齢の順で切る。
5分で振り返る
①ギャングエイジ=学童期中学年〜高学年(9〜12歳頃)の同性の閉鎖的な仲間集団。②協調性、役割分担、規則、対立の解決を学ぶ正常な発達。③自我の芽生えは1歳半〜3歳(第一次反抗期)。④心理的離乳と自我同一性の確立は思春期以降。⑤学童期の発達課題は勤勉性 対 劣等感。⑥入院は仲間との関係の断絶という喪失を伴う。⑦本人への説明と意思の確認ができる年齢である。
1分チェック
- 学童期中〜高学年の仲間集団の時期は。→ ギャングエイジ(9〜12歳頃)。
この問題に対応する教材の確認中です。