異常な呼吸音のうち低調性連続性副雑音はどれか。
公式正答:2
解説
異常な呼吸音のうち低調性連続性副雑音を問う。いびきのような音(類鼾音)である。
この問題で問われていること
副雑音の分類を、連続性か断続性か、高調性か低調性かで整理できるか。
しくみから理解する
副雑音は、まず連続性(250ミリ秒以上続く)と断続性(短く途切れる)に分かれる。連続性副雑音は気道の狭窄によって生じ、狭窄の程度と部位により音の高さが変わる。低調性連続性副雑音(類鼾音、いびき音)は、比較的太い気道(主気管支など)の狭窄によるもので、いびきのような低い音として聴かれる。分泌物の貯留、腫瘍、異物による狭窄で生じ、喀痰の喀出や吸引によって消えることがある点が特徴になる。
選択肢ごとの確認
笛のような音(笛音、ウィーズ)は高調性連続性副雑音である。細い気道の狭窄によるもので、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、うっ血性心不全(心臓喘息)でみられる。呼気時に強く聴かれることが多い。
耳元で髪をねじるような音(捻髪音、ファインクラックル)は細かい断続性副雑音である。虚脱した末梢の気道が吸気の終わりに急に開くことで生じ、間質性肺炎、肺線維症、初期の心不全でみられる。吸気の後半に聴かれる。
ストローで水中に空気を吹き込むような音(水泡音、コースクラックル)は粗い断続性副雑音である。気道内の分泌物の中を空気が通ることで生じ、肺炎、肺水腫、気管支拡張症でみられる。吸気の初期から聴かれ、咳や吸引で変化することがある。
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混同しやすいポイント
4つの選択肢が、副雑音の4分類にちょうど対応している。連続性か断続性か(音が続くか途切れるか)、高調性か低調性か/細かいか粗いか、の2軸で整理する。連続性・高調性=笛音、連続性・低調性=類鼾音、断続性・細かい=捻髪音、断続性・粗い=水泡音。それぞれの音の例え(笛、いびき、髪をねじる、水にストロー)も設問文に書かれているため、対応を覚えておけば確実に選べる。
理解を深める
呼吸音の聴診では、まず正常な呼吸音(気管支呼吸音、気管支肺胞呼吸音、肺胞呼吸音)が、あるべき場所で正常に聴こえるかを確認する。呼吸音の減弱や消失は、無気肺、胸水、気胸、高度の肥満、換気の低下を示唆する。本来は肺胞呼吸音が聴かれる部位で気管支呼吸音が聴かれる場合は、肺の含気が失われて音がよく伝わる状態(肺炎の硬化した部分など)を示す。副雑音は、肺内で生じるもの(ラ音)と、胸膜で生じるもの(胸膜摩擦音)に分かれる。聴診は、上から下へ、左右を比較しながら、前胸部、側胸部、背部の順に、各部位で吸気と呼気の1呼吸ぶんを聴く。衣服の上からは聴かない。患者には口を開けてゆっくり深呼吸をしてもらう。副雑音を聴取したら、部位、時相(吸気か呼気か、その前半か後半か)、咳や体位で変化するかを確認し、記録する。この情報が、痰の貯留部位の推定と、体位ドレナージや吸引の判断につながる。
間違えやすい考え方
副雑音の分類を問う型で、誤肢が他の3分類である。連続性か断続性か、高調か低調かの2軸で切る。
5分で振り返る
①連続性・高調性=笛音(細い気道の狭窄、喘息)。②連続性・低調性=類鼾音(太い気道の狭窄、分泌物、咳で消えることがある)。③断続性・細かい=捻髪音(吸気後半、間質性肺炎)。④断続性・粗い=水泡音(分泌物、肺炎・肺水腫)。⑤まず正常呼吸音が正常な場所で聴こえるかを確認する。⑥副雑音は部位・時相・咳や体位での変化を記録する。⑦衣服の上から聴かない。
1分チェック
- いびきのような低い連続音は。→ 低調性連続性副雑音(類鼾音)。太い気道の狭窄。
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