出生後の成長で、最も早く成人の大きさに達するのはどれか。
公式正答:1
解説
脳は生後の早い時期に急速に大きくなり、他の臓器よりずっと早く成人の大きさに近づく。スキャモンの発育曲線の神経型にあたる。
この問題で問われていること
臓器ごとに成長の速さが違うこと(スキャモンの発育曲線)を理解しているか。
しくみから理解する
スキャモンの発育曲線は、器官の成長パターンを4型に分けたものである。神経型(脳・脊髄・頭囲・視覚器)は乳幼児期に急速に成長し、6歳ごろで成人の約90%、12歳ごろでほぼ100%に達する。一般型(身長・体重・呼吸器・消化器・腎臓・心臓・筋・骨格)はS字を描き、乳児期と思春期の2回の急伸期をもつ。リンパ型(胸腺・扁桃・リンパ節)は学童期に成人の2倍近くまで増え、その後減って成人値に戻る。生殖型(精巣・卵巣・子宮)は思春期になって急に立ち上がる。したがって最も早く成人の大きさに達するのは神経型に属する脳である。
選択肢ごとの確認
神経型。6歳で成人の約90%、12歳ごろにほぼ100%に達する。
一般型。乳児期と思春期に伸び、思春期の終わりに成人の大きさになる。肺胞の数も8歳ごろまで増え続ける。
一般型。
一般型。体格の成長に比例して大きくなる。
一般型(身長の一部)。思春期の急伸期を経て成長が完了する。脊髄は神経型だが、脊柱(骨)は一般型である点に注意。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
脊髄(神経型)と脊柱(一般型・骨)を混同しないこと。選択肢が「脊柱」なので骨格の成長を問うている。同様に、頭囲(神経型)と身長(一般型)も別の曲線をたどる。
理解を深める
スキャモンの発育曲線は、乳幼児健診で何を測るかの根拠になる。乳幼児期に頭囲を必ず測るのは、この時期に脳が急速に成長するため、その異常(水頭症・小頭症)が頭囲の変化として早期に現れるからである。胸腺と扁桃が学童期に大きいのはリンパ型のためで、扁桃肥大が学童に多く思春期以降に自然に小さくなるのもこれで説明できる。第110回午後 問26でスキャモンの発育発達曲線と胸腺が問われているのも同じ論点である。
間違えやすい考え方
臓器を並べて成長の速さを問う型。4つの型のどれに属するかを判定すれば一発で解ける。
5分で振り返る
スキャモンの発育曲線=①神経型(脳・脊髄・頭囲・視覚器):乳幼児期に急伸、6歳で約90%、12歳でほぼ100%。②一般型(身長・体重・呼吸器・消化器・腎・心臓・筋骨格):S字型で乳児期と思春期の2回の急伸。③リンパ型(胸腺・扁桃・リンパ節):学童期に成人の約2倍まで増えその後減少。④生殖型(精巣・卵巣・子宮):思春期に急伸。乳幼児健診で頭囲を測るのは神経型の成長を見るため。
1分チェック
- スキャモンの発育曲線の4型は何か
- 脳はどの型か。何歳で成人の何%になるか
- 胸腺はどの型か
- 脊髄と脊柱はそれぞれどの型か
この問題に対応する教材の確認中です。