エックス線を用いて行う検査はどれか。2つ選べ。
公式正答:3・5
解説
エックス線を用いて行う検査を2つ問う。頭部CT検査と上部消化管造影検査である。
この問題で問われていること
各検査が何を用いて画像や波形を得ているかを区別できるか。
しくみから理解する
CT(コンピュータ断層撮影)は、エックス線を身体の周囲から照射し、透過したエックス線の量をコンピュータで処理して断層像を作る。上部消化管造影検査は、バリウムなどの造影剤を飲んでもらい、エックス線を透視・撮影して食道、胃、十二指腸の形態を描出する。どちらもエックス線を用いるため、被曝を伴い、妊娠の可能性の確認が必要になる。MRIは強力な磁場と電磁波を用いるためエックス線を使わず、超音波検査も音波を用いるため被曝がない、という対比も併せて押さえる。
選択肢ごとの確認
脳波検査は、頭皮に電極を貼って脳の電気活動を記録する検査である。エックス線は用いず、被曝もない。てんかん、意識障害、睡眠障害、脳死判定に用いられる。
筋電図検査は、筋の電気活動を記録する検査で、針電極または表面電極を用いる。神経筋疾患の診断に用いられ、エックス線は使わない。
サーモグラフィは、身体から放射される赤外線を検出して体表面の温度分布を画像化する。血流の障害、炎症、疼痛の評価に用いられ、被曝はない。
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混同しやすいポイント
検査を、何を用いて情報を得ているかで分類する。エックス線=単純撮影、CT、造影検査、血管造影、マンモグラフィ、骨密度測定(一部)。磁場と電磁波=MRI。音波=超音波検査。放射性同位元素=核医学検査(シンチグラフィ、陽電子放出断層撮影)。電気活動=心電図、脳波、筋電図。赤外線=サーモグラフィ。この分類が、被曝の有無、禁忌、必要な準備を決める。
理解を深める
エックス線を用いる検査では、被曝への配慮が必要になる。妊娠の可能性の確認、必要最小限の撮影、防護具(プロテクター)の使用、そして患者への説明である。医療被曝は、診断の利益がリスクを上回る場合に正当化されるという考え方(正当化と最適化)に基づく。看護師自身も、ポータブル撮影の際には2メートル以上離れるか防護具を着用する。造影剤を用いる場合は、アレルギー歴、腎機能、喘息の既往、ビグアナイド系糖尿病薬の服用(ヨード造影剤との併用で乳酸アシドーシスのリスクがあり、休薬が必要になる)を確認する。バリウムを用いる上部消化管造影では、検査後に下剤を服用して速やかに排出することを指導する。バリウムが腸内に停留すると便秘や腸閉塞を起こしうるためで、水分を多く摂ることと、白い便が出ることを事前に伝えておく。消化管穿孔が疑われる場合は、バリウムではなく水溶性造影剤を用いる。
間違えやすい考え方
検査の原理を問う型で、誤肢が電気活動と赤外線を用いる検査である。何を用いて情報を得るかで切る。
5分で振り返る
①エックス線=単純撮影、CT、造影検査、血管造影、マンモグラフィ。②磁場と電磁波=MRI。音波=超音波。放射性同位元素=核医学検査。電気活動=心電図・脳波・筋電図。赤外線=サーモグラフィ。③エックス線を用いる検査では妊娠の可能性を確認する。④ヨード造影剤ではアレルギー歴・腎機能・ビグアナイド系薬の休薬を確認。⑤バリウム後は下剤と水分で速やかに排出する。⑥穿孔が疑われる場合は水溶性造影剤を用いる。
1分チェック
- エックス線を用いるのは。→ CT検査と消化管造影検査(MRIは磁場、超音波は音波、脳波と筋電図は電気活動)。
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