労働安全衛生法に規定されているのはどれか。
公式正答:4
解説
労働安全衛生法に規定されているものを問う。労働者に対する健康診断である。
この問題で問われていること
労働に関わる法律の役割分担を把握しているか。
しくみから理解する
労働安全衛生法は、職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境を形成することを目的とする。事業者に対して、健康診断の実施(雇入時、定期、特定業務従事者、特殊健康診断、海外派遣労働者)、ストレスチェックの実施(労働者50人以上の事業場で義務)、産業医と衛生管理者の選任、衛生委員会の設置、安全衛生教育、作業環境測定、危険防止措置を義務づけている。健康診断の結果に基づく事後措置(就業場所の変更、労働時間の短縮など)も規定されている。
選択肢ごとの確認
失業手当(求職者給付)の給付は雇用保険法に基づく。労働保険のうち雇用保険が担う給付で、労働安全衛生法の規定ではない。
年少者の労働条件は労働基準法が定める。満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでの児童は原則として使用できない、18歳未満の者には深夜業と危険有害業務を禁じる、といった規定がある。
過労死に関する調査研究は、過労死等防止対策推進法が定める。同法は、過労死等の防止のための対策を、調査研究、啓発、相談体制の整備、民間団体の活動への支援という柱で推進することを規定している。
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混同しやすいポイント
労働に関わる法律の役割分担を整理する。労働基準法=労働条件の最低基準(労働時間、休憩、休日、年次有給休暇、賃金、解雇、年少者と妊産婦の保護)。労働安全衛生法=安全と健康(健康診断、ストレスチェック、産業医、危険防止)。雇用保険法=失業給付、育児休業給付。労働者災害補償保険法=業務上と通勤による災害の補償。労働施策総合推進法=パワーハラスメントの防止。過労死等防止対策推進法=過労死の防止対策。誤肢はそれぞれ、雇用保険法、労働基準法、過労死等防止対策推進法に属する。
理解を深める
健康診断の種類と時期を押さえる。雇入時健康診断は雇い入れの際に、定期健康診断は1年以内ごとに1回、特定業務従事者(深夜業を含む一定の業務)の健康診断は配置替えの際と6か月以内ごとに1回、特殊健康診断は有害業務(有機溶剤、鉛、特定化学物質、電離放射線、石綿など)に従事する労働者に対して行う。看護師は、夜勤があれば特定業務従事者にあたり、6か月ごとの健康診断の対象になる。また電離放射線業務や特定化学物質を扱う場合は特殊健康診断の対象になりうる。ストレスチェックは、労働者のストレスの状況を把握し、心理的な負担の程度が高いと判定された労働者のうち、面接指導を受ける必要があると医師が認めた者から申出があったときに、事業者は医師による面接指導を行い、職場環境の改善につなげる仕組みである。申出が条件になっているため、不利益を恐れて申し出にくい状況を作らないことが、事業者側の課題になる。結果は本人の同意なく事業者に提供されない。労働者の健康を守る仕組みは、個人の努力ではなく、事業者の義務として法に定められている点が重要になる。
間違えやすい考え方
根拠法を問う型で、誤肢がそれぞれ別の労働関係法である。役割分担の一覧で切る。
5分で振り返る
①労働安全衛生法=健康診断、ストレスチェック(50人以上で義務)、産業医と衛生管理者の選任、衛生委員会、安全衛生教育、作業環境測定。②労働基準法=労働時間、休暇、賃金、年少者と妊産婦の保護。③雇用保険法=失業給付。④労災保険法=業務上・通勤災害の補償。⑤過労死等防止対策推進法=調査研究と啓発。⑥健康診断は雇入時、定期(年1回)、特定業務従事者(6か月ごと)、特殊。⑦夜勤のある看護師は特定業務従事者にあたる。
1分チェック
- 労働安全衛生法が定めるのは。→ 健康診断、ストレスチェック、産業医、危険防止措置。
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