令和2年(2020 年)の人口動態統計における合計特殊出生率に最も近いのはどれ か。
公式正答:2
解説
令和2年(2020年)の人口動態統計における合計特殊出生率に最も近いものを問う。1.3である。
この問題で問われていること
指標の定義と水準を把握しているか。
しくみから理解する
合計特殊出生率は、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので、1人の女性が一生の間に産む子どもの数に相当する。令和2年は1.33で、その後も低下を続けている。人口を長期的に維持するために必要な水準(人口置換水準)は約2.07とされ、これを大きく下回る状態が長く続いている。1970年代半ばに2.0を下回り、平成17年(2005年)に1.26まで低下した後、一時的に回復したが、近年は再び低下している。
選択肢ごとの確認
0.8は、日本の水準としては低すぎる。ただし東京都など一部の地域では1.0を下回る年もあり、地域差は大きい。
1.8は、現在の日本より高い。政府が掲げた希望出生率の目標に近い数値になる。
2.3は人口置換水準を上回る値で、1970年代前半までの日本の水準にあたる。
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混同しやすいポイント
出生に関わる指標を区別して覚える。合計特殊出生率=1人の女性が生涯に産む子どもの数(約1.3)。総再生産率=そのうち女児の数。純再生産率=女児が母親の年齢まで生存することを考慮したもの(1.0が人口の維持の目安)。出生率(粗出生率)=人口千対の出生数(約6〜7)。これらは分母と定義が異なるため、数値も大きく違う。人口置換水準の約2.07という数値も併せて覚える。
理解を深める
少子化の背景には、未婚化と晩婚化、結婚した夫婦が持つ子どもの数の減少、経済的な負担、仕事と育児の両立の困難、保育の受け皿、住宅事情、そして子育てへの不安と孤立がある。対策としては、児童手当、保育所の整備、育児休業制度の充実と男性の取得促進、不妊治療の保険適用、児童福祉と母子保健の連携、こども家庭庁の設置といった施策が進められてきた。看護職が関わる場面としては、妊娠期からの切れ目ない支援、産後ケア、乳幼児健診、育児相談、そして働きながら子育てをする人への支援がある。少子化は、単に出生数の問題ではなく、社会保障の担い手の減少、地域の維持、労働力の確保に関わる構造的な課題になっている。同時に、産むか産まないか、いつ産むかは個人の選択であり、その選択が制約されない社会をつくることが政策の目的であるという点も押さえておく。
間違えやすい考え方
統計の数値を問う型で、誤肢が別の水準の値である。現在の水準と人口置換水準で切る。
5分で振り返る
①合計特殊出生率=15〜49歳の年齢別出生率の合計。1人の女性が生涯に産む子どもの数に相当。②令和2年は1.33で低下を続けている。③人口置換水準は約2.07。④1970年代半ばに2.0を下回り、平成17年に1.26。⑤純再生産率が1.0で人口が維持される。⑥粗出生率は人口千対で約6〜7。⑦背景は未婚化・晩婚化、経済的負担、両立の困難、子育ての孤立。
1分チェック
- 令和2年の合計特殊出生率は。→ 約1.3(人口置換水準は約2.07)。
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