フィジカルアセスメントで問診の次に行うのはどれか。
公式正答:1
解説
フィジカルアセスメントで問診の次に行うものを問う。視診である。
この問題で問われていること
診察の順序と、その理由を説明できるか。
しくみから理解する
フィジカルアセスメントは、問診(病歴の聴取)の後、視診、触診、打診、聴診の順に進めるのが基本になる。視診を最初に行うのは、患者に触れる前に得られる情報が多く、また侵襲がなく患者の負担が最も小さいためである。全身の様子、皮膚の色、呼吸の様子、姿勢、表情、動きを観察することで、その後にどこを詳しく調べるかの方針が立つ。次に触診で温度、湿潤、腫脹、圧痛、拍動を確かめ、打診で内部の含気や液体の有無を推定し、聴診で音を聞く。
選択肢ごとの確認
触診は視診の次になる。触れることで得られる情報は多いが、視診で全体を把握してから、目的を持って触れるほうが効率的で、患者への負担も少ない。
打診は触診の後になる。
聴診は最後になる。ただし腹部の診察では順序が変わり、視診、聴診、打診、触診の順で行う。腸蠕動音は、打診や触診による刺激で変化してしまうため、触れる前に聴くという理由による。この例外は覚えておく価値がある。
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混同しやすいポイント
『侵襲の少ない順、影響を与えない順』という原則で覚える。見る→触れる→叩く→聴く。ただし腹部では、腸蠕動音への影響を避けるため聴診を先に行う。この例外の理由まで理解しておくと、順序を丸暗記せずに済む。あわせて、痛みのある部位は最後に診察する、という原則も押さえる。先に痛い部分に触れると、患者が緊張して他の部位の診察が難しくなるためである。
理解を深める
フィジカルアセスメントの実施にあたっては、いくつかの配慮が要る。環境(室温、明るさ、プライバシー、静かさ)を整える。手指衛生を行い、聴診器の膜面を温める。露出は必要最小限にし、順次かけ物を戻す。左右を比較しながら診る。患者に何をするか説明し、同意を得る。痛みがあれば知らせてもらう。看護師によるフィジカルアセスメントの目的は、診断をつけることではなく、患者の状態を把握し、変化に気づき、看護の必要性を判断し、緊急性を評価することにある。毎日同じ患者を診ているからこそ気づける変化があり、その気づきが早期発見につながる。「昨日と違う」という感覚を、具体的な所見として言語化し、記録し、報告できることが、看護師のフィジカルアセスメントの価値になる。
間違えやすい考え方
順序を問う型で、誤肢が後の手技である。侵襲の少ない順という原則で切る。
5分で振り返る
①基本の順序は問診→視診→触診→打診→聴診。②視診が先なのは侵襲がなく情報が多いため。③腹部だけは視診→聴診→打診→触診(腸蠕動音が刺激で変化するため)。④痛みのある部位は最後に診察する。⑤環境(室温、明るさ、プライバシー)を整え、露出は最小限にする。⑥聴診器の膜面を温める。⑦目的は診断ではなく、状態の把握と変化への気づき、緊急性の評価。
1分チェック
- フィジカルアセスメントの順序は。→ 問診→視診→触診→打診→聴診(腹部は視診→聴診→打診→触診)。
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