保健統計調査と調査項目の組合せで正しいのはどれか。
公式正答:1
解説
保健統計調査と調査項目の組合せで正しいものを問う。患者調査と受療の状況の組合せである。
この問題で問われていること
各統計調査が何を調べているかを区別できるか。
しくみから理解する
患者調査は、全国の医療施設を利用する患者について、傷病の状況を把握する調査で、3年ごとに実施される。受療率(人口10万対の推計患者数)、退院患者の平均在院日数、総患者数、傷病分類別の患者数といった指標が得られる。受療の状況を調べる調査であり、この組合せが正しい。
選択肢ごとの確認
人口動態調査が扱うのは、出生、死亡、死産、婚姻、離婚の5事象である。転出入(人口の移動)は住民基本台帳人口移動報告が扱う。人口動態と人口移動を区別する。
国民生活基礎調査は、世帯、健康、介護、所得の状況を調べる。有訴者率、通院者率、介護が必要となった原因、世帯構造が得られる。生活習慣(食事、運動、喫煙、飲酒、睡眠)を詳しく調べるのは国民健康・栄養調査になる。
国民健康・栄養調査は、栄養素等摂取量、食品群別摂取量、身体状況(身長、体重、血圧、血液検査)、生活習慣(喫煙、飲酒、運動、睡眠)を調べる。健康診断の受診状況は国民生活基礎調査で扱われる。
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混同しやすいポイント
主な統計調査を、目的と得られる指標で整理する。人口動態調査=出生・死亡・死産・婚姻・離婚(合計特殊出生率、死因別死亡率)。国勢調査=人口と世帯の実数(5年ごと、全数調査)。患者調査=受療の状況(受療率、平均在院日数)。国民生活基礎調査=世帯、健康、介護、所得(有訴者率、通院者率、介護の原因)。国民健康・栄養調査=栄養摂取と生活習慣(食塩摂取量、喫煙率、肥満者の割合)。医療施設調査、衛生行政報告例、学校保健統計調査も併せて押さえる。
理解を深める
統計を読むときは、分母と定義を確認する習慣が要る。たとえば受療率は「人口10万対の推計患者数」であり、有訴者率は「人口千人あたりの、自覚症状のある者の数」で、分母も定義も異なる。同じ「率」でも比較できない。また、調査によって対象と方法が違う(全数か標本か、施設調査か世帯調査か)ため、同じ事柄について異なる数値が出ることもある。看護師が統計を用いる場面としては、地域の健康課題の把握、看護研究、患者への説明、政策の理解がある。数値を引用するときは、出典、調査年、定義を確認する。統計は現実の一面を切り取ったものであり、目の前の患者がその平均値に当てはまるとは限らない。統計で全体の傾向を知り、個別のアセスメントでその人を理解する、という使い分けが必要になる。
間違えやすい考え方
組合せを問う型で、誤肢が調査項目を入れ替えている。各調査の目的で切る。
5分で振り返る
①患者調査=受療の状況(受療率、平均在院日数、総患者数)、3年ごと。②人口動態調査=出生・死亡・死産・婚姻・離婚(転出入は含まない)。③国民生活基礎調査=世帯、健康、介護、所得(有訴者率、通院者率、健診の受診状況)。④国民健康・栄養調査=栄養摂取と生活習慣(食塩摂取量、喫煙率)。⑤国勢調査=人口と世帯の全数、5年ごと。⑥受療率は人口10万対、有訴者率は人口千対で分母が違う。⑦引用時は出典・調査年・定義を確認する。
1分チェック
- 患者調査が調べるのは。→ 受療の状況(受療率、平均在院日数)。
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