がん対策基本法で定められているのはどれか。
公式正答:3
解説
がん対策基本法で定められているものを問う。学校等でのがんに関する教育を推進することである。
この問題で問われていること
法が定める内容と、計画や施策で進められることを区別できるか。
しくみから理解する
がん対策基本法は、がん対策を総合的かつ計画的に推進するための基本理念、国と地方公共団体等の責務、そしてがん対策推進基本計画の策定を定める。基本的施策として、がんの予防及び早期発見の推進、がん医療の均てん化の促進、研究の推進、がん患者の就労等、そしてがんに関する教育の推進が挙げられている。教育については、学校教育および社会教育において、がんに関する知識の普及啓発と教育が推進されるよう必要な施策を講ずるものとされ、これが法に明記された内容になる。
選択肢ごとの確認
肝炎ウイルス検査の実施の推進は、肝炎対策基本法に基づく肝炎対策の内容になる。がん対策基本法の規定ではない。ただし、肝炎ウイルスの持続感染が肝細胞癌の原因になるため、両者は密接に関連する。
受動喫煙のない職場環境の整備は、健康増進法(受動喫煙防止)と労働安全衛生法(努力義務)に基づく。喫煙対策はがん予防の重要な柱だが、規定されている法律が異なる。
がん診療連携拠点病院への相談支援センターの設置は、法律ではなく、厚生労働省の整備指針(通知)に基づいて行われている。拠点病院の指定要件として定められており、法の条文ではない。
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混同しやすいポイント
法が直接定めている枠組みと、それに基づく計画・指針・通知で進められる具体を区別する必要がある。がん対策基本法が定めるのは、理念、責務、基本計画の策定、そして基本的施策の方向性になる。誤肢は、別の法律に属するもの(肝炎対策基本法、健康増進法)と、通知に基づくもの(拠点病院の要件)で構成されている。
理解を深める
がん対策推進基本計画は、法に基づいて策定され、おおむね6年ごとに見直される。全体目標として、がん予防、がん医療の充実、そしてがんとの共生が掲げられている。予防では、生活習慣(喫煙、飲酒、食事、運動、体重)の改善と、感染(肝炎ウイルス、ヘリコバクター・ピロリ、ヒトパピローマウイルス)への対策、そして検診の受診率の向上が柱になる。検診は、胃、大腸、肺、乳、子宮頸部の5つが対策型検診として推奨されている。医療の充実では、拠点病院の整備、標準治療の普及、緩和ケアの推進、希少がんと小児がんへの対応がある。共生では、就労支援、相談支援、アピアランスケア(外見の変化への支援)、サバイバーシップ、そして小児・AYA世代のがん経験者への支援が扱われる。看護師は、これらのほぼすべての場面に関わる。とくに、診断時からの緩和ケア、意思決定の支援、生活と治療の両立の支援は、看護の中心的な役割になる。
間違えやすい考え方
法の内容を問う型で、誤肢が別の法律と通知に基づくものである。条文レベルの内容で切る。
5分で振り返る
①がん対策基本法=理念、責務、がん対策推進基本計画の策定、基本的施策。②基本的施策に「がんに関する教育の推進」が明記されている(学校教育と社会教育)。③肝炎ウイルス検査は肝炎対策基本法。④受動喫煙対策は健康増進法と労働安全衛生法。⑤がん相談支援センターの設置は拠点病院の整備指針(通知)による。⑥基本計画の全体目標は予防・医療の充実・共生。⑦対策型検診は胃・大腸・肺・乳・子宮頸部の5つ。
1分チェック
- がん対策基本法が定めるのは。→ 予防と早期発見、医療の均てん化、研究、就労、そしてがん教育の推進。
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