痛風〈gout〉 の患者が摂取量を減らすことが望ましい食品はどれか。
公式正答:3
解説
痛風の患者が摂取量を減らすことが望ましい食品を問う。鶏レバーである。
この問題で問われていること
プリン体を多く含む食品を把握しているか。
しくみから理解する
尿酸はプリン体の代謝の最終産物であり、プリン体を多く含む食品の摂取は血中尿酸値を上げる。レバー(とくに鶏、豚、牛)は、プリン体の含有量が最も多い食品群に属する。他に、白子、あん肝、干物(煮干し、かつお節)、魚卵の一部、エビ、イワシ、カツオ、そしてビールが多い。プリン体は細胞の核酸に由来するため、細胞密度の高い臓器(肝臓、白子)や、細胞が凝縮した乾物に多く含まれる、と理解すると覚えやすい。
選択肢ごとの確認
鶏卵はプリン体が少ない食品になる。卵は1個の細胞であり、細胞数が少ないためプリン体の含有量が低い。良質な蛋白源として摂取できる。
チーズも乳製品としてプリン体が少ない。乳製品は尿酸値を下げる方向に働くという報告もあり、制限の対象にならない。
じゃがいもも野菜類としてプリン体が少ない。ただし、糖質としてのエネルギー量は考慮する。
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混同しやすいポイント
『細胞が多く詰まっているものにプリン体が多い』という原則で考える。内臓(レバー、白子、あん肝)、乾物(煮干し、かつお節)、細胞の多い魚(イワシ、カツオ)が多く、卵(1細胞)、乳製品、野菜、穀類は少ない。誤肢はいずれもプリン体の少ない食品で構成されている。ビールにプリン体が多いことも押さえる。
理解を深める
高尿酸血症と痛風の管理は、食事だけでは完結しない。食事由来のプリン体は尿酸の一部を占めるにすぎず、体内での産生と、腎からの排泄のバランスが大きく影響する。したがって、生活指導は、プリン体の制限に加えて、①適正体重の維持(肥満は尿酸値を上げる)、②飲酒の制限(アルコールは種類を問わず尿酸値を上げる。ビールはプリン体も多い)、③十分な水分摂取(1日2L以上を目安に、尿量を増やして尿酸を排泄する)、④果糖の摂取の制限(清涼飲料水に含まれる果糖は尿酸の産生を増やす)、⑤有酸素運動(ただし激しい無酸素運動は尿酸値を上げる)、⑥尿のアルカリ化(野菜と海藻の摂取)から成る。痛風発作の急性期には、患部を安静にして冷却し、非ステロイド性抗炎症薬やコルヒチンを用いる。この時期に尿酸降下薬を開始または増減すると、尿酸値の変動が発作を悪化させるため、発作が治まってから開始する。高尿酸血症は、痛風だけでなく、尿路結石、腎障害、そして心血管疾患のリスクとも関連する。
間違えやすい考え方
食品を問う型で、誤肢がすべてプリン体の少ない食品である。細胞の密度という原則で切る。
5分で振り返る
①プリン体は細胞の核酸に由来するため、細胞が多く詰まったものに多い。②多い=レバー、白子、あん肝、干物(煮干し、かつお節)、イワシ、カツオ、ビール。③少ない=卵、乳製品、野菜、穀類。④食事由来は尿酸の一部で、体内の産生と腎排泄のバランスが大きい。⑤指導は体重管理、飲酒の制限、水分2L以上、果糖の制限、有酸素運動、尿のアルカリ化。⑥急性発作時に尿酸降下薬を開始・変更しない。⑦高尿酸血症は尿路結石・腎障害・心血管疾患とも関連する。
1分チェック
- 痛風で控える食品は。→ レバーなどの内臓、白子、干物、ビール(プリン体が多い)。
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