介護老人保健施設について適切なのはどれか。
公式正答:3
解説
介護老人保健施設について適切なものを問う。要介護者に対して自宅での生活に向けた支援を行うことである。
この問題で問われていること
介護保険施設3種の役割の違いを把握しているか。
しくみから理解する
介護老人保健施設は、介護保険法に基づく施設で、要介護者に対し、看護、医学的管理下での介護、機能訓練その他必要な医療、および日常生活上の世話を行うことにより、在宅復帰を目指す施設である。病院と自宅の中間に位置づけられ、リハビリテーションを提供して生活機能を高め、自宅での生活に戻ることを支援する。この在宅復帰という目的が、特別養護老人ホーム(生活の場)や介護医療院(長期療養と生活の場)との最大の違いになる。
選択肢ごとの確認
常勤医師の配置は義務である。介護老人保健施設には、入所者100人に対し常勤の医師1人以上を配置することが定められている。医学的管理下でのケアを行う施設であるため、医師の常勤が要件になる。特別養護老人ホームでは、非常勤の嘱託医で足りる。
老人福祉法ではなく介護保険法に基づいて設置される。老人福祉法に基づくのは特別養護老人ホーム(介護保険法上は介護老人福祉施設)と養護老人ホーム、軽費老人ホームになる。介護老人保健施設は、介護保険法のみに根拠を持つ。
看護職員と介護職員が同数ではない。介護老人保健施設では、看護職員と介護職員を合わせて入所者3人に対し1人以上とし、そのうち看護職員はおおむね7分の2程度とされる。つまり看護職員より介護職員のほうが多い配置になる。
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混同しやすいポイント
介護保険施設3種を、目的・根拠法・医師の配置で整理する。介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)=生活の場、原則要介護3以上、嘱託医。介護老人保健施設=在宅復帰を目指す中間施設、リハビリテーションが中心、常勤医師。介護医療院=長期療養と生活の場、医学管理と看取り、常勤医師。いずれも介護保険法に基づくが、特別養護老人ホームは老人福祉法にも根拠を持つ(措置入所の受け皿になるのはこのため)。
理解を深める
介護老人保健施設では、在宅復帰に向けて、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士によるリハビリテーションが提供される。入所期間はおおむね3〜6か月を目安とし、定期的に在宅復帰の可能性を検討する。ただし実際には、在宅の受け入れ体制が整わず長期化する例もあり、施設の機能と実態の乖離が課題として指摘されてきた。これに対し、在宅復帰率や在宅療養支援の実績に応じた報酬の区分が設けられ、本来の機能を果たす方向へ誘導されている。看護師の役割としては、医学的な管理(服薬、褥瘡、感染症、慢性疾患の管理)、看取りへの対応、そして在宅復帰に向けた家族との調整、退所後のサービスの検討がある。通所リハビリテーションや短期入所療養介護も併せて提供されており、在宅で暮らす人がこれらを利用しながら生活を続けることを支える機能も持つ。
間違えやすい考え方
施設の特徴を問う型で、誤肢が医師の配置・根拠法・職員配置の誤りである。3施設の役割の違いで切る。
5分で振り返る
①介護老人保健施設=介護保険法に基づく在宅復帰を目指す中間施設。②リハビリテーションが中心、常勤医師の配置が義務。③特別養護老人ホーム=生活の場、原則要介護3以上、嘱託医で可、老人福祉法にも根拠。④介護医療院=長期療養と生活の場、医学管理と看取り。⑤介護老人保健施設の看護・介護職員は入所者3人に1人以上、うち看護は7分の2程度(介護のほうが多い)。⑥入所期間の目安は3〜6か月。⑦通所リハビリテーションと短期入所療養介護も提供する。
1分チェック
- 介護老人保健施設の目的は。→ 在宅復帰の支援(病院と自宅の中間施設、常勤医師を配置)。
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