診療情報について適切なのはどれか。
公式正答:4
解説
診療情報について適切なものを問う。他院へのセカンドオピニオンを希望する患者に診療情報提供書を作成することである。
この問題で問われていること
情報の開示と提供に関する原則を把握しているか。
しくみから理解する
セカンドオピニオンは、診断や治療方針について、主治医以外の医師の意見を聞くことをいう。患者の権利として位置づけられており、希望した場合、主治医はこれまでの経過、検査結果、治療方針をまとめた診療情報提供書を作成する。セカンドオピニオンを求めることは、主治医への不信を意味するものではなく、患者が納得して治療を選ぶための手段になる。医療者は、希望を歓迎する姿勢で応じることが求められる。
選択肢ごとの確認
開示請求は患者本人に限られない。患者が同意した代理人、法定代理人、そして患者が死亡した場合の遺族も、一定の要件のもとで請求できる。また患者本人であっても、開示により本人または第三者の生命・身体・財産を害するおそれがある場合など、例外的に開示しないことがある。
二類感染症の届出先は市区町村長ではなく保健所(を経由して都道府県知事)になる。感染症法では、医師が診断した場合に、最寄りの保健所長を経由して都道府県知事に届け出ることとされている。
患者が「知りたくない」と拒否した場合、それでも説明するのは適切でない。知る権利があるのと同様に、知らないでいる権利も尊重される。ただし、治療の選択に必要な情報や、他者の安全に関わる情報については、どう伝えるかを慎重に検討する。誰に伝えてよいか、どこまで知りたいかを本人に確認しておくことが望ましい。
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混同しやすいポイント
誤肢は、開示の範囲を狭める、届出先を誤る、本人の意思を無視する、という3つの誤りになっている。情報に関する原則は、①本人のものである、②本人が知る権利と知らないでいる権利を持つ、③本人の同意なく第三者に提供しない(法令に基づく場合等を除く)、④求めに応じて開示する、になる。この原則から、それぞれの誤りを判断できる。
理解を深める
セカンドオピニオンの実際では、患者が主治医に言い出しにくいという問題がある。「気を悪くするのではないか」「関係が悪くなるのではないか」という懸念から、黙って他院を受診したり、諦めたりする人がいる。看護師は、患者が迷っている様子に気づいたときに、セカンドオピニオンという選択肢があることを伝え、主治医への申し出を支援できる。がん診療連携拠点病院では、がん相談支援センターがこうした相談に応じる。診療情報提供書の作成には費用がかかること、予約が必要なこと、そして結果を持ち帰って主治医と改めて相談する流れになることも、あらかじめ説明しておくと患者が動きやすくなる。なお、セカンドオピニオンは診療(治療)ではなく相談であるため、通常は保険適用外の自費診療になる。転院を前提とした受診とは区別される。
間違えやすい考え方
『適切なのはどれか』型で、誤肢が開示の範囲・届出先・本人の意思の誤りである。情報に関する4原則で切る。
5分で振り返る
①セカンドオピニオンは患者の権利で、主治医は診療情報提供書を作成する。②開示請求は本人のほか、同意した代理人、法定代理人、一定の要件で遺族も可能。③二類感染症の届出は保健所長を経由して都道府県知事へ(市区町村長ではない)。④知る権利と同様、知らないでいる権利も尊重される。⑤情報は本人のものであり、同意なく第三者に提供しない。⑥セカンドオピニオンは相談であり通常は自費、転院とは区別される。⑦言い出しにくい患者を看護師が支援できる。
1分チェック
- セカンドオピニオンを希望されたら。→ 診療情報提供書を作成する(患者の権利)。
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