医療保険の給付の対象となるのはどれか。
公式正答:1
解説
医療保険の給付の対象となるものを問う。疾病の診察である。
この問題で問われていること
医療保険が何に対して給付されるかという原則を理解しているか。
しくみから理解する
公的医療保険は、疾病または負傷に対する療養の給付を目的とする。したがって、病気やけがを診断し治療するための診察、検査、投薬、処置、手術、入院が給付の対象になる。裏を返せば、病気やけがではないもの、すなわち健康な人に対する予防や検査、美容目的の処置、正常な妊娠・出産は原則として対象外である。この『疾病または負傷に対するものか』という線引きが判断の軸になる。
選択肢ごとの確認
健康な人が自分の健康状態を確かめるために受ける検査であり、疾病の治療ではないため対象外である。全額自己負担となる(保険者や事業主が費用を補助する制度は別にある)。ただし人間ドックで異常が見つかり、その精密検査や治療を行う段階からは保険が適用される。
医師の処方によらず自分で購入する薬は給付の対象外である。なお処方薬は、医師の処方箋に基づく調剤として給付される。セルフメディケーション税制のように、別の仕組みで一部が支援される場合はある。
予防接種法に基づく定期接種は、疾病の予防を目的とするもので医療保険の給付ではない。市町村が実施し、公費で負担される(一部自己負担がある場合もある)。
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混同しやすいポイント
『医療機関で行うこと=保険が効く』ではない点が要点である。健診、人間ドック、予防接種、正常分娩、美容整形、診断書の作成は保険外である。正常分娩が保険外であることは、出産育児一時金という別の給付が用意されている理由にもつながる。異常分娩(帝王切開など)は治療にあたるため保険給付になる、という区別も頻出である。
理解を深める
保険外の費用を支える仕組みも押さえておく。出産では出産育児一時金、健診では特定健康診査(医療保険者が実施)や市町村の健診、予防接種では予防接種法に基づく公費負担がある。また保険診療と保険外診療を併用する混合診療は原則禁止だが、保険外併用療養費(評価療養=先進医療や治験、選定療養=差額ベッドや時間外診察、患者申出療養)として例外的に認められる枠組みがある。看護では、患者が費用について不安を抱いたときに、どの制度が使えるかを医療ソーシャルワーカーにつなぐ視点が求められる。
間違えやすい考え方
『対象となるのはどれか』型で、誤肢がいずれも医療に関わる行為である。『疾病または負傷に対するものか』という一点で切る。
5分で振り返る
①給付は疾病または負傷に対するもの。②人間ドック・健診・予防接種・正常分娩・美容目的は対象外。③異常分娩は治療なので保険給付。④正常分娩には出産育児一時金がある。⑤混合診療は原則禁止、保険外併用療養費が例外。
1分チェック
- 医療保険の給付対象は何か。→ 疾病または負傷に対する診察・治療。
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