眼球運動を行う神経はどれか。
公式正答:2
解説
眼球そのものを動かす外眼筋を支配するのは動眼神経・滑車神経・外転神経の3つ。選択肢にあるのは外転神経。
この問題で問われていること
「見る」ための神経と「眼球を動かす」ための神経を区別できるか。視神経は光の情報を運ぶ感覚神経であって、眼球を動かす働きはない。
しくみから理解する
眼球は6つの外眼筋(上直筋・下直筋・内側直筋・外側直筋・上斜筋・下斜筋)で動く。このうち外側直筋を外転神経(VI)が、上斜筋を滑車神経(IV)が支配し、残りの4つと上眼瞼挙筋を動眼神経(III)が支配する。外転神経が麻痺すると外側直筋が働かず、眼球が外へ向かなくなって内斜視になり、複視が出る。外転神経は頭蓋内の走行が長く、頭蓋内圧が上がったときに最も障害されやすい脳神経として知られる。 【接地元】人体の構造と機能 第5版 脳神経と眼、ガイトン生理学 第52章
選択肢ごとの確認
網膜からの視覚情報を脳へ運ぶ純粋な感覚神経(II)。眼に関係する神経なので選びやすいが、筋を動かす働きはない。
外側直筋を支配し、眼球を外側へ向ける(外転させる)。
表情筋を支配する(VII)。眼のまわりでは眼輪筋を動かして瞼を閉じる。閉じるのは顔面神経、開ける(上眼瞼挙筋)のは動眼神経で、この対比がよく問われる。
顔面の知覚と咀嚼筋の運動(V)。角膜の知覚も担い、角膜反射の求心路になる。
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混同しやすいポイント
「眼球運動=眼の神経=視神経」と短絡しやすい。視神経は入力(見る)、動眼・滑車・外転は出力(動かす)と、情報の向きで分ける。瞼については「閉じる=顔面神経(眼輪筋)、開ける=動眼神経(上眼瞼挙筋)と交感神経(ミュラー筋)」。
理解を深める
3つの神経の担当は語呂で押さえられる。外側直筋が6番(外転)、上斜筋が4番(滑車)、残り全部が3番(動眼)。それぞれの麻痺で出る症状も対になる。動眼神経麻痺では眼瞼下垂・散瞳・眼球が外下方を向く、滑車神経麻痺では下方視で複視が強くなり頭を傾けて代償する、外転神経麻痺では内斜視。動眼神経は副交感成分も含むため、麻痺で瞳孔が開いたままになる点が他の2つと違う。
間違えやすい考え方
同じ器官に来る感覚神経と運動神経を並べる型。設問の動詞(「行う」=運動)を読めば、感覚神経は落とせる。
5分で振り返る
外眼筋6つのうち、外側直筋=外転神経(VI)、上斜筋=滑車神経(IV)、残り4つ(上直筋・下直筋・内側直筋・下斜筋)と上眼瞼挙筋=動眼神経(III)。動眼神経は副交感成分も含み瞳孔括約筋と毛様体筋を支配する。視神経(II)は感覚のみ。瞼を閉じるのは顔面神経(眼輪筋)、開けるのは動眼神経(上眼瞼挙筋)と交感神経(ミュラー筋)。
1分チェック
- 外眼筋を支配する3つの脳神経は何か
- 外側直筋を支配するのはどれか
- 上斜筋を支配するのはどれか
- 瞼を閉じる筋と開ける筋、それぞれの神経は何か
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