体位ドレナージの目的はどれか。
公式正答:4
解説
体位ドレナージの目的を問う。排痰の促進である。
この問題で問われていること
手技の名称と目的を結びつけられるか。
しくみから理解する
体位ドレナージは、重力を利用して気道内の分泌物を末梢から中枢へ移動させ、排出しやすくする方法である。分泌物が貯留している肺区域が上になるように体位をとり、その区域の気管支が垂直に近くなる姿勢を保つ。一定時間(おおむね5〜15分程度)保持した後、咳嗽やハフィングで喀出を促す。加湿、ネブライザー、水分摂取と組み合わせると分泌物が軟らかくなり効果が高まる。
選択肢ごとの確認
関節可動域訓練や良肢位の保持によって行う。体位ドレナージは体位を用いるが、目的は関節ではなく気道である。
体位の工夫が疼痛の緩和につながる場面はあるが、体位ドレナージの目的ではない。
安楽な体位は入眠を助けるが、体位ドレナージはむしろ頭低位など負担のある体位をとることがあり、睡眠のための手技ではない。
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混同しやすいポイント
『体位』という語から、褥瘡予防の体位変換や安楽な体位と混同しやすい。ドレナージ(排液)という語が目的を示している点に注目する。名称の意味から目的を導く習慣を持つと、初見の用語にも対応できる。
理解を深める
体位ドレナージには注意点がある。頭低位は、頭蓋内圧亢進、高血圧、心不全、腹部膨満、食後などで禁忌または慎重を要する。食後すぐは嘔吐と誤嚥を招くため、食前または食後2時間以上経過してから行う。実施中は、呼吸状態、SpO2、顔色、表情を観察し、苦痛があれば中止する。近年は、頭低位を用いない修正した体位や、呼気の流速を利用した排痰法(ハフィング、自律的呼吸法)、器械による排痰補助(カフアシスト)も用いられる。タッピングやスクイージングを併用することもあるが、実施には技術と適応の判断が要る。
間違えやすい考え方
目的を問う単純な型で、誤肢が別の看護の目的で構成されている。語の意味から導ける。
5分で振り返る
①重力を利用して分泌物を末梢から中枢へ移動させる。②貯留部位が上になる体位を5〜15分程度保持。③咳嗽・ハフィングで喀出を促す。④加湿・ネブライザー・水分摂取と組み合わせる。⑤頭低位は頭蓋内圧亢進・心不全・食後に注意。⑥実施中はSpO2と呼吸状態を観察。
1分チェック
- 体位ドレナージの目的は何か。→ 排痰の促進(重力を利用して分泌物を移動させる)。
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