規則的な日常生活を送っている成人で、血中濃度が1日のうち起床時に最も高く なるのはどれか。
公式正答:2
解説
規則的な生活を送る成人で、血中濃度が起床時に最も高くなるホルモンを問う。コルチゾールである。
この問題で問われていること
ホルモンの日内変動のパターンを、生理的な意味と結びつけて理解しているか。
しくみから理解する
コルチゾールは副腎皮質から分泌される糖質コルチコイドで、明瞭な日内変動を示す。分泌は深夜に最も低く、早朝にかけて増加して起床前後に頂点となり、その後日中を通じて漸減する。これは、覚醒と活動の開始に備えて血糖を上げ、代謝を高めるためである。この変動は視床下部-下垂体-副腎系のリズムによるもので、副腎皮質機能の評価では採血の時刻を一定にする必要がある。
選択肢ごとの確認
副腎髄質から分泌され、ストレスや運動、低血糖といった刺激に応じて急峻に増加する。緩やかな日内変動よりも、状況に応じた急性の反応が主体である。
入眠後の深いノンレム睡眠(徐波睡眠)の時期に最も多く分泌される。『寝る子は育つ』の生理学的な根拠であり、起床時ではなく睡眠の前半に頂点がある。
松果体から分泌され、暗くなると増えて夜間に高値、明るくなると減少する。睡眠を促すホルモンであり、起床時にはむしろ低下している。
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混同しやすいポイント
日内変動を持つホルモンを、頂点の時刻で整理する。コルチゾール=早朝(起床時)、成長ホルモン=入眠後の深睡眠時、メラトニン=夜間(暗所)。この3つが頻出である。時刻が異なるため、混同すると全部外す。
理解を深める
コルチゾールの日内変動は臨床で重要な意味を持つ。副腎皮質ステロイドを長期に投与する場合、生理的な分泌パターンに合わせて朝1回投与とすることで、視床下部-下垂体-副腎系の抑制を軽くできる。またクッシング症候群では日内変動が消失し、深夜のコルチゾールが低下しない。副腎不全(アジソン病)では早朝のコルチゾールが低値となる。診断のための採血は時刻を指定して行う。看護では、採血の時刻を守ること、ステロイド内服の時刻を守るよう指導すること、急な中止が急性副腎不全を招くことを伝えることが実務につながる。
間違えやすい考え方
ホルモン名を並べる型で、いずれも日内変動やストレス応答に関わる。頂点の時刻を対応表で持っていれば一択になる。
5分で振り返る
①コルチゾール=深夜に最低、早朝〜起床時に頂点、日中漸減。②成長ホルモン=入眠後の深いノンレム睡眠時に最多。③メラトニン=暗所で増え夜間に高値。④アドレナリンは状況依存の急性反応。⑤ステロイドは朝1回投与が生理的。⑥採血は時刻を一定にする。
1分チェック
- 起床時に最も高くなるホルモンは何か。→ コルチゾール。
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