左肘を固定するために三角巾を置く位置を図に示す。 適切なのはどれか。 12
公式正答:1
解説
左肘を固定するために三角巾を置く位置を図から選ぶ問題である。公式正答は①にあたる位置である。
この問題で問われていること
三角巾で上肢を吊る際の、布の当て方と結び方を説明できるか。
しくみから理解する
上肢を三角巾で吊る場合、三角巾の頂点(直角の頂点)を患側の肘の側に置き、底辺を体の正中に沿わせる。長い辺の一端を健側の肩に掛け、患側の肩へ回して首の後ろで結ぶ。前腕は、手が肘よりやや高くなる位置(心臓の高さ程度)で支えられ、肘は90度前後に保たれる。肘側の余った布は、ねじって留めるか結んで、肘が落ちないようにする。結び目は、首の後ろの正中を避けて横にずらすと、頸椎の突起に当たらず痛みが出にくい。
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混同しやすいポイント
三角巾の当て方で押さえる点は3つある。頂点を肘側に置くこと、手を肘より高く保つこと、結び目を首の後ろの正中からずらすこと。手が低い位置になると、浮腫と疼痛が強まる。結び目が正中にあると、頸椎に当たって痛みや圧迫を生じる。図から選ぶ問題では、この3点を満たす配置を探すことになる。
理解を深める
上肢の固定は、骨折、脱臼、捻挫、術後の安静、疼痛の緩和のために行う。固定の原則は、損傷部位の上下の関節を含めて動かないようにすること、末梢の循環と神経の状態を固定の前後で確認すること、締めつけすぎないことである。観察項目としては、末梢の色、冷感、腫脹、感覚(しびれ)、運動、動脈の触知、疼痛がある。これらの異常は、コンパートメント症候群や循環障害の徴候になるため、固定後も継続して確認する。三角巾がない場合は、衣類の裾を留める、ベルトを使う、といった代用が可能で、災害現場ではこうした工夫が求められる。骨折が疑われる場合は、その場で整復しようとせず、変形したままの位置で固定する。開放骨折では、清潔なガーゼで創を覆ってから固定し、直ちに医療機関へ搬送する。固定した後も、痛みの増強、しびれ、色の変化があれば、締めつけを緩めて再評価する。
間違えやすい考え方
図から位置を選ぶ型で、三角巾の当て方の3原則で判断できる。図中の配置の同定には別冊が要る。
5分で振り返る
①三角巾の頂点を患側の肘の側に置く。②手は肘よりやや高い位置(心臓の高さ程度)で支える。③肘は90度前後に保つ。④結び目は首の後ろの正中からずらす(頸椎への圧迫を避ける)。⑤固定は損傷部位の上下の関節を含める。⑥固定の前後で末梢の色・冷感・腫脹・感覚・運動・動脈拍動を確認する。⑦骨折が疑われるときはその場で整復しない。
1分チェック
- 三角巾で上肢を吊るときの要点は。→ 頂点を肘側に、手を肘より高く、結び目は首の正中からずらす。
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