脊髄造影を受ける患者への説明で正しいのはどれか。
公式正答:3
解説
脊髄造影を受ける患者への説明で正しいものを問う。検査後は頭痛の有無を確認することである。
この問題で問われていること
検査の手技から生じる合併症と、その観察点を導けるか。
しくみから理解する
腰椎穿刺後頭痛は、硬膜穿刺部からの髄液漏出により髄液圧が低下し、起立で悪化し臥位で軽快する頭痛を生じる。機序の説明と予防策を分ける。検査後の長時間臥床や積極的な追加水分摂取は、頭痛予防効果が確認されていない。
選択肢ごとの確認
造影剤による悪心・嘔吐の可能性と、鎮静を行う場合があることから、検査前は絶食とすることが一般的である。施設の指示に従うが、制限がないと言い切るのは適切でない。
注入するのはくも膜下腔である。硬膜外腔に注入するのは硬膜外麻酔や硬膜外ブロックであり、目的も部位も異なる。脊髄造影では髄液の中に造影剤を入れて脊柱管内の形を描出する。
造影剤が頭蓋内へ流入すると、けいれんや意識障害を起こすことがあるため、多くの施設では頭部を挙上した体位(上体を15〜30度程度起こす)で安静を保つ。水平や頭低位は避ける。ただし用いる造影剤と施設の方針により異なるため指示を確認する。なお腰椎穿刺(髄液採取)の後は、低髄圧性頭痛の予防のため枕を外した水平仰臥位とすることがあり、この違いが紛らわしい。
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混同しやすいポイント
腰椎穿刺(髄液採取)と脊髄造影は、同じ手技で穿刺するが検査後の体位が異なる。前者は低髄圧性頭痛の予防のため水平仰臥位、後者は造影剤の頭蓋内流入を防ぐため頭部挙上。目的が違えば体位も変わる、という理解が必要になる。単純に暗記すると取り違える。
理解を深める
検査後は施設の処置手順と患者の状態に従って観察し、頭痛予防だけを目的に長時間の水平臥床や過剰な飲水を指示しない。症状がなければ安全を確認して離床し、頭痛が出た場合は体位での変化、神経症状、発熱、穿刺部を評価する。持続・重症例では医師が鎮痛、カフェイン、硬膜外自己血パッチなどを検討する。
間違えやすい考え方
『正しいのはどれか』型で、誤肢が食事制限の否定、注入部位の取り違え、体位の取り違えで構成されている。手技と目的から導く。
5分で振り返る
①髄液漏出による低髄液圧が機序。②起立で悪化し臥位で軽快する。③長時間臥床や追加水分を予防策として routine に勧めない。④施設手順に従い安全確認後に離床する。⑤持続・重症、非典型症状は医師へ報告する。
1分チェック
- 脊髄造影の後、何を確認するか。→ 頭痛の有無(低髄圧性頭痛)。
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