ポリファーマシーの説明で正しいのはどれか。
公式正答:2
解説
ポリファーマシーの説明で正しいものを問う。多剤併用による有害な事象が生じている状態である。
この問題で問われていること
用語の定義を、単なる多剤併用と区別して理解しているか。
しくみから理解する
ポリファーマシーは、単に服用する薬剤の数が多い状態を指すのではなく、多剤併用に関連して有害事象のリスクが増加したり、服薬アドヒアランスが低下したりするなど、害が生じている状態を指す。何剤以上という一律の基準はないが、6剤以上で有害事象が増えるという報告があり、目安として用いられることがある。必要な薬が多い場合もあるため、数だけで判断せず、その人にとって不必要な薬や害となっている薬がないかを見直すという考え方が本質になる。
選択肢ごとの確認
服薬アドヒアランスの低下、あるいはノンコンプライアンスの説明である。ポリファーマシーはその原因の一つになりうるが、定義そのものではない。
服薬管理能力の問題であり、支援を要する状態を指す。薬剤数の問題とは別の軸である。
知識と説明の不足の問題である。これも服薬管理に関わるが、ポリファーマシーの定義ではない。
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混同しやすいポイント
『多剤併用=ポリファーマシー』と単純化しない点が要点である。必要があって多くの薬を飲んでいる状態は、直ちに問題とは言えない。害が生じているかどうかが判断の基準になる。誤肢はいずれも服薬に関わる問題だが、別の概念である。
理解を深める
高齢者では、複数の疾患を持ち複数の医療機関を受診することで薬剤が積み重なりやすい。加えて、加齢による薬物動態の変化(肝代謝と腎排泄の低下)により、同じ量でも作用が強く出る。有害事象としては、転倒、せん妄、認知機能の低下、食事摂取量の低下、便秘、尿閉、低血糖、出血がある。ある薬の副作用に対して別の薬を出す処方カスケードも問題になる。対策としては、お薬手帳による一元管理、定期的な処方の見直し、優先順位の低い薬の中止(減薬は慎重に段階的に)、かかりつけ医とかかりつけ薬剤師による調整がある。日本老年医学会の指針では、特に慎重な投与を要する薬物のリストが示されている。看護師は、症状が薬剤によるものではないかという視点を持ち、服薬内容と症状の時間的な関係を観察して医師・薬剤師に伝える役割を担う。
間違えやすい考え方
用語の定義を問う型で、誤肢が服薬に関わる別の問題で構成されている。『害が生じているか』という定義の核を持つ。
5分で振り返る
①薬剤数の多さそのものではなく、害が生じている状態を指す。②目安として6剤以上で有害事象が増えるとされる。③有害事象は転倒・せん妄・認知機能低下・低血糖・出血など。④処方カスケードに注意。⑤対策はお薬手帳での一元管理と定期的な処方見直し。⑥減薬は慎重に段階的に行う。
1分チェック
- ポリファーマシーとは何か。→ 多剤併用によって害が生じている状態。
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