プレコンセプションケアについて正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
プレコンセプションケアについて正しいものを問う。将来の妊娠に向けた健康の保持増進を目的としていることである。
この問題で問われていること
概念の目的と対象を正確に把握しているか。
しくみから理解する
プレコンセプションケアは、妊娠する前(コンセプション=受胎の前)の段階から、将来の妊娠と出産に向けて健康を整えるという考え方である。妊娠が分かってからでは間に合わない介入があるためで、葉酸の摂取による神経管閉鎖障害の予防、風疹抗体の獲得、適正体重の維持、禁煙と節酒、持病(糖尿病、甲状腺疾患、てんかんなど)のコントロールと薬剤の調整、性感染症の検査と治療がこれにあたる。結果として、本人の生涯にわたる健康と、次世代の健康の両方に寄与する。
選択肢ごとの確認
男性も対象に含まれる。男性の喫煙、飲酒、肥満、加齢は精子の質に影響し、また受動喫煙は女性の健康にも関わる。妊娠は二人のことであり、パートナーとともに健康を整えるという考え方に立つ。
母体保護法は、不妊手術と人工妊娠中絶に関する事項、および受胎調節の実地指導を定める法律である。プレコンセプションケアを規定するものではない。プレコンセプションケアは法律に基づく制度ではなく、保健医療上の概念・取り組みである。
世界保健機関(WHO)が2012年頃から提唱し、日本でも国立成育医療研究センターなどが推進している。国際連合そのものが提唱したものではない。
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混同しやすいポイント
『プレコンセプション=受胎前』という語の意味から目的が導ける。対象が女性だけではない点が最も問われやすい誤りである。またリプロダクティブヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)という、より広い枠組みの中に位置づく概念であることも押さえる。
理解を深める
葉酸は、神経管閉鎖障害(二分脊椎、無脳症)の発症リスクを下げるため、妊娠の1か月以上前から妊娠3か月頃まで、通常の食事に加えて1日400μgのサプリメント等からの摂取が推奨される。神経管は妊娠4〜6週頃に形成されるため、妊娠に気づいてからでは遅い。これがプレコンセプションケアの必要性を象徴する例になる。ほかに、風疹ワクチンは妊娠中に接種できないため妊娠前の抗体確認が要る、糖尿病では妊娠前からの血糖管理が奇形のリスクを下げる、といった例がある。看護師は、女性の健康相談、学校保健、産業保健、外来などの場面で、妊娠を考えているかを尋ね、必要な情報を提供する機会を持つ。
間違えやすい考え方
『正しいのはどれか』型で、誤肢が対象の限定、根拠法の取り違え、提唱主体の取り違えで構成されている。語の意味から目的を導く。
5分で振り返る
①受胎前から健康を整える考え方。②対象は女性に限らず男性・パートナーも含む。③WHOが提唱、日本でも推進されている。④葉酸は妊娠1か月以上前から1日400μg(神経管は妊娠4〜6週に形成)。⑤風疹抗体の獲得、持病の管理、禁煙節酒、適正体重。⑥母体保護法は不妊手術と人工妊娠中絶を定める別の法律。
1分チェック
- プレコンセプションケアの目的は何か。→ 将来の妊娠に向けた健康の保持増進。
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