出生直後の新生児の計測方法で正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
出生直後の新生児の計測方法で正しいものを問う。胸囲は肩甲骨直下と左右の乳頭を通る周囲を計測することである。
この問題で問われていること
計測の基準点を正確に把握しているか。
しくみから理解する
胸囲は、背側では肩甲骨直下、前側では左右の乳頭を通る位置に巻き尺を回し、呼気と吸気の中間で読む。この基準点は、胸郭の最も代表的な断面を通るため、発育の指標として比較可能な値が得られる。新生児の胸囲は出生時で約32cmであり、頭囲(約33cm)よりわずかに小さい。1歳頃に頭囲と胸囲がほぼ等しくなり、その後は胸囲が頭囲を上回る。この逆転の時期が発育の目安として問われる。
選択肢ごとの確認
仰臥位で計測する。乳児用の身長計(水平型)に寝かせ、頭頂を固定板につけ、膝を軽く押さえて下肢を伸展させ、足底に移動板を当てて読む。2歳頃までは仰臥位、それ以降は立位で計測する。
裸で計測する。オムツや衣類の重さが加わると正確な値にならない。とくに新生児では生理的体重減少(出生後3〜5日で出生体重の5〜10%減少し、7〜10日で回復)の評価が重要なため、条件をそろえて測る必要がある。保温に配慮し、手早く行う。
頭囲は後頭結節と前頭部(眉間のすぐ上)を通る最大周囲を計測する。オトガイ(下顎の先端)は通らない。オトガイを通る計測は、胎児の児頭の径(オトガイ下前頭径など)の話であって、新生児の頭囲ではない。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
頭囲と胸囲の基準点が入れ替わりやすい。頭囲=後頭結節と前頭部(眉の上)、胸囲=肩甲骨直下と乳頭。数値も対で持つ。出生時は頭囲33cm>胸囲32cm、1歳で同等、その後は胸囲が上回る。身長約50cm、体重約3,000gも同時に覚える。
理解を深める
計測は、新生児の状態を評価し、異常を早期に発見するために行う。頭囲が大きすぎれば水頭症、小さすぎれば小頭症を疑う。体重は在胎週数と併せて評価し、在胎週数に比して小さければ不当軽量児(light for dates)、大きければ在胎不当過体重児(heavy for dates)として、それぞれ低血糖などのリスクを考える。低出生体重児は2,500g未満、極低出生体重児は1,500g未満、超低出生体重児は1,000g未満と定義される。計測時は、低体温を防ぐため保温された環境で手早く行い、転落を防ぐため必ず手を添える。計測値は母子健康手帳に記録され、その後の発育の評価に用いられる。
間違えやすい考え方
計測方法を問う型で、誤肢が体位、着衣、基準点の誤りで構成されている。基準点を一つずつ持つ。
5分で振り返る
①胸囲=肩甲骨直下と左右の乳頭を通る周囲、出生時約32cm。②頭囲=後頭結節と前頭部を通る最大周囲、出生時約33cm。③身長は仰臥位で約50cm(2歳頃までは仰臥位)。④体重は裸で計測、出生時約3,000g。⑤1歳で頭囲と胸囲がほぼ等しくなる。⑥生理的体重減少は5〜10%、7〜10日で回復。
1分チェック
- 新生児の胸囲はどこを測るか。→ 肩甲骨直下と左右の乳頭を通る周囲。
この問題に対応する教材の確認中です。