看護師の特定行為で正しいのはどれか。
公式正答:4
解説
看護師の特定行為で正しいものを問う。診療の補助であることである。
この問題で問われていること
制度の法的な位置づけを正確に把握しているか。
しくみから理解する
特定行為は、診療の補助のうち、実践的な理解力、思考力、判断力と、高度かつ専門的な知識および技能がとくに必要とされるものとして厚生労働省令で定められた行為である。あくまで診療の補助であり、看護師が医師の指示なく独自に行う医行為ではない。医師があらかじめ作成した手順書により、医師の包括的な指示のもとで、研修を修了した看護師が実施する。これにより、患者の状態に応じたタイムリーな対応が可能になる。
選択肢ごとの確認
研修機関を指定するのは厚生労働大臣である。指定研修機関は大学、大学院、病院、看護協会などが指定を受けて運営する。
手順書は医師または歯科医師が作成する。手順書には、対象となる患者、診療の補助の内容、実施する場合の病状の範囲、確認すべき事項、医療の安全を確保するための連絡体制、報告の方法が定められる。看護師はこの範囲内で判断し実施する。
保健師助産師看護師法に基づく制度である。2014年の同法改正により特定行為研修制度が創設され、2015年から施行された。
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混同しやすいポイント
『診療の補助である』という一点が制度の核心になる。特定行為研修を修了しても、看護師が医行為を独自に行えるようになるわけではなく、あくまで医師の包括的指示のもとで、手順書に沿って行う。この理解が、制度をめぐる誤解を防ぐ。研修機関の指定は厚生労働大臣、手順書の作成は医師、根拠法は保助看法、と3点をセットで覚える。
理解を深める
特定行為は21区分38行為(区分・行為数は改正により変わりうる)に整理されている。例として、経口用気管チューブまたは経鼻用気管チューブの位置の調整、人工呼吸器からの離脱、褥瘡または慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去、脱水症状に対する輸液による補正、インスリンの投与量の調整、持続点滴中の薬剤の投与量の調整などがある。研修は共通科目と区分別科目からなり、指定研修機関が修了者に修了証を交付し、修了者の氏名等を厚生労働大臣へ報告する。免許のように、個々の修了者が国の籍へ登録されるものではない。制度の背景には、高齢化と在宅医療の拡大により、医師が常にその場にいない状況でも適時に医療を提供する必要が高まったことがある。認定看護師や専門看護師とは別の制度である点にも注意する(それらは日本看護協会の認定であり、法律に基づく資格ではない)。
間違えやすい考え方
制度を問う型で、誤肢が指定主体、作成者、根拠法の取り違えで構成されている。3点の対応を持つ。
5分で振り返る
①特定行為は診療の補助であり、独自の医行為ではない。②根拠法は保健師助産師看護師法(2014年改正・2015年施行)。③研修機関を指定するのは厚生労働大臣。④手順書を作成するのは医師(または歯科医師)。⑤21区分38行為。⑥認定看護師・専門看護師は日本看護協会の認定で別制度。
1分チェック
- 特定行為とは何にあたるか。→ 診療の補助(医師の包括的指示と手順書のもとで実施)。
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