血液凝固因子はどれか。2つ選べ。
公式正答:1・4
解説
凝固に関わる物質と、それ以外の紛らわしい物質を見分ける問題。凝固因子はトロンボプラスチン(第III因子)とフィブリノゲン(第I因子)。
この問題で問われていること
凝固カスケードに登場する物質を、造血ホルモン・胆汁色素の代謝産物・線溶系の物質と区別できるか。名前が似た「〜ゲン」で終わる語をまとめて覚えていないかを試している。
しくみから理解する
血液凝固因子は第I〜第XIII因子まで番号がついている。第I因子がフィブリノゲンで、トロンビンによって切断されるとフィブリンになり網を張る。第II因子がプロトロンビンで、活性化されてトロンビンになる。第III因子が組織因子(組織トロンボプラスチン)で、組織が損傷したときに露出して外因系の凝固を始動させる。第IV因子はカルシウムイオンで、多くの段階で必要になる。これに対し、プラスミノゲンは線溶系の物質で、活性化されてプラスミンになりフィブリンを分解する側(凝固の逆)である。 【接地元】ガイトン生理学 止血と血液凝固、人体の構造と機能 第5版 血液
選択肢ごとの確認
第III因子(組織因子)。損傷した組織から放出され、外因系凝固を始動させる。
腎臓から分泌され骨髄での赤血球産生を促すホルモン。凝固とは無関係。腎不全で不足すると腎性貧血になる。
腸内細菌がビリルビンを分解してできる物質。一部が再吸収されて尿中に出る。胆汁色素の代謝産物であって凝固因子ではない。
第I因子。トロンビンによってフィブリンに変わり、血栓の骨格になる。
線溶系の前駆物質。活性化してプラスミンになり、できあがったフィブリンを分解する。凝固を進める側ではなく溶かす側で、働きが正反対。
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混同しやすいポイント
「〜ゲン」で終わる語(フィブリノゲン・プラスミノゲン・ウロビリノゲン・ペプシノゲン・アンジオテンシノゲン)は前駆物質を表す接尾語であって、系統がばらばら。語尾でまとめず、どの経路に属するかで分類する。
理解を深める
凝固カスケードは外因系と内因系に分かれる。外因系は組織因子(第III因子)が引き金で、検査はプロトロンビン時間(PT)。内因系は血管内の異物面への接触が引き金で、検査は活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)。両者は第X因子で合流し、共通系としてプロトロンビン→トロンビン→フィブリノゲン→フィブリンと進む。ワルファリンはビタミンK依存性因子(II・VII・IX・X)を抑えるのでPTで、ヘパリンはアンチトロンビンを介して主に内因系を抑えるのでAPTTでモニタリングする。
間違えやすい考え方
系統の違う物質を語尾の似た名前で並べる型。凝固・線溶・造血・胆汁代謝の4系統に仕分ければ全部さばける。
5分で振り返る
凝固因子:第I=フィブリノゲン、第II=プロトロンビン、第III=組織因子(トロンボプラスチン)、第IV=カルシウムイオン。外因系(組織因子が引き金・PTで評価)と内因系(異物面接触・APTTで評価)が第X因子で合流し、トロンビンがフィブリノゲンをフィブリンに変える。線溶系はプラスミノゲン→プラスミンがフィブリンを分解する逆向きの系。ワルファリンはPT、ヘパリンはAPTTでモニタリング。
1分チェック
- 第I因子と第III因子の名前は何か
- プラスミノゲンは凝固と線溶のどちらか
- エリスロポエチンはどこから出て何をするか
- 外因系と内因系の検査項目はそれぞれ何か
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