令和2年(2020 年)の患者調査で外来受療率が最も多い傷病はどれか。
公式正答:3
解説
患者調査で外来受療率が最も多い傷病を問う。高血圧性疾患である。
この問題で問われていること
受療率という指標と、その上位傷病を把握しているか。
しくみから理解する
受療率は、調査日に医療機関を受診した推計患者数を人口10万対で表した指標で、患者調査から得られる。外来受療率では高血圧性疾患が最も高く、次いで歯肉炎・歯周疾患、糖尿病、脊柱障害などが続く。高血圧は有病者数が非常に多く、かつ定期的な通院と服薬が必要な慢性疾患であるため、外来の受療が積み上がる。入院受療率では、精神及び行動の障害、循環器系の疾患(脳血管疾患を含む)、損傷・中毒が上位になる。
選択肢ごとの確認
小児から成人まで幅広く存在するが、外来受療率の上位ではない。吸入ステロイドによる管理が普及し、良好にコントロールされている患者が多い。
上位に入るが、高血圧性疾患には及ばない。有病者数は高血圧のほうが多い。
死因の第1位であり入院受療率も高いが、外来受療率としては高血圧性疾患ほど多くない。患者数そのものが高血圧より少ない。
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混同しやすいポイント
『死因の順位』と『受療率の順位』は別の指標である。死因では悪性新生物が第1位だが、外来受療率では高血圧性疾患が第1位になる。前者は亡くなった原因を数え、後者は受診している人を数えている。また『通院者率』(国民生活基礎調査)でも高血圧症が男女とも最多であり、こちらと合わせて覚えると定着しやすい。
理解を深める
患者調査は厚生労働省が3年ごとに実施する。医療施設を利用する患者について、傷病、受療の状況、退院後の行き先などを調べる。ここから受療率、推計患者数、平均在院日数が得られる。一方、国民生活基礎調査は世帯を対象とし、有訴者率と通院者率が得られる。医療施設を調べるのが患者調査、世帯を調べるのが国民生活基礎調査、という調査客体の違いを押さえると混同しない。高血圧は自覚症状に乏しく、治療の中断が起こりやすい。看護では、服薬の継続、家庭血圧の測定、減塩をはじめとする生活習慣の改善を、長期にわたって支える視点が求められる。
間違えやすい考え方
統計の順位を問う型で、死因の順位という別の知識が干渉する。何を数えた指標かを確認する。
5分で振り返る
①外来受療率の1位は高血圧性疾患。②入院受療率の上位は精神及び行動の障害、循環器系疾患。③死因の1位は悪性新生物(別の指標)。④受療率は患者調査(3年ごと、医療施設が対象)。⑤通院者率は国民生活基礎調査(世帯が対象)で高血圧症が最多。
1分チェック
- 外来受療率が最も高い傷病は。→ 高血圧性疾患。
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