経鼻経管栄養法で胃液が吸引できることを確認するタイミングはどれか。
公式正答:3
解説
経鼻経管栄養法で胃液が吸引できることを確認するタイミングを問う。経管栄養剤の投与直前である。
この問題で問われていること
位置確認が何のために、いつ必要かを理解しているか。
しくみから理解する
経鼻胃管は、体位変換、咳嗽、嘔吐、体動によって位置がずれることがある。先端が食道内や気管内にある状態で栄養剤を注入すれば、逆流による誤嚥、あるいは肺への直接注入という重大な事故になる。したがって、注入という危険を伴う行為の直前に、そのつど位置を確認する必要がある。確認方法としては、胃内容の吸引(性状とpHの確認)、挿入長の目印の確認、口腔内でチューブがとぐろを巻いていないかの観察を組み合わせる。
選択肢ごとの確認
覚醒したかどうかと、チューブの位置がずれたかどうかは無関係である。確認は注入の直前に行う。
同様に、注入と結びついていないタイミングである。注入しない時点で確認しても、その後にずれれば意味がない。
順序が逆である。終了時に位置の異常が分かっても、すでに注入は済んでいる。確認は事故を防ぐために行うのだから、投与前でなければならない。
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混同しやすいポイント
『いつ確認するか』は『何を防ぐか』から決まる。誤注入を防ぐためだから、注入の直前になる。かつて広く行われた気泡音の聴取(空気を注入して心窩部で音を聴く)は、先端が食道や気管にあっても音が聞こえることがあり、単独では信頼できないとされている。胃内容の吸引とpH測定、X線による確認(初回挿入時)が推奨される。
理解を深める
経管栄養の合併症には、誤嚥性肺炎、下痢、便秘、脱水、高血糖、チューブの閉塞、鼻翼や鼻腔の潰瘍、逆流がある。誤嚥を防ぐには、注入中と注入後30分〜1時間は上体を30〜45度挙上する、注入速度を守る、といった対応をとる。なお、注入前に胃内容を吸引して先端の位置を確かめることと、胃内残量を測って注入の可否を決めることは別の行為になる。後者について、集中治療の栄養管理の指針は定期的な胃内残量の測定を推奨しておらず、腹部の膨満、不快、嘔吐といった耐容性の評価によることとしている。実際に測るかどうかは、施設の取り決めと患者の状況による。下痢は、注入速度が速い、栄養剤の温度が低い、浸透圧が高い、細菌汚染、といった要因で起こるため、原因を切り分けて対応する。チューブの閉塞を防ぐには、注入前後と薬剤投与後に白湯でフラッシュする。長期になる場合は、胃瘻の造設を検討する。
間違えやすい考え方
タイミングを問う型で、誤肢が注入と無関係な時点と、事後の時点で構成されている。目的から必然的に決まる。
5分で振り返る
①位置がずれた状態での注入は誤嚥や肺への直接注入を招く。②確認は注入の直前に毎回行う。③方法は胃内容の吸引とpH、挿入長の目印、口腔内の観察。④気泡音の聴取は単独では信頼できない。⑤注入中と後30分〜1時間は上体を30〜45度挙上。⑥前後に白湯でフラッシュして閉塞を防ぐ。
1分チェック
- 胃管の位置確認はいつ行うか。→ 栄養剤の投与直前(毎回)。
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