難病の患者に対する医療等に関する法律〈難病法〉に規定されているのはどれか。
公式正答:4
解説
難病法に規定されているものを問う。特定医療費(指定難病)の支給認定は居住地の都道府県・指定都市が行うことである。
この問題で問われていること
制度の実施主体と負担の仕組みを正確に把握しているか。
しくみから理解する
難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)は、2014年に成立し2015年から施行された。指定難病の患者に対する医療費助成を法律に基づく制度として確立し、あわせて調査研究の推進、療養生活環境整備事業を定めている。医療費助成の支給認定は、患者の居住地の都道府県または指定都市が行う。患者は申請書、診断書(臨床調査個人票)などを提出し、認定されると医療受給者証が交付される。それまでの予算事業(特定疾患治療研究事業)から、法律に基づく安定した制度へ移行した点が大きな変化である。
選択肢ごとの確認
難病相談支援センターを設置するのは都道府県および指定都市である。療養生活環境整備事業の一環として、相談支援、地域交流活動の促進、就労支援などを行う。市町村ではない。
全額公費ではない。医療保険が適用されたうえで、自己負担分の一部に公費が入る仕組みで、患者には所得に応じた月額の自己負担上限額が設定される。自己負担割合は2割(医療保険の負担割合が1割の場合は1割)となる。高額な医療を長期にわたり必要とする人には、さらに軽減された上限額が適用される。
56疾病というのは、法制化前の特定疾患治療研究事業の対象疾患数に近い数字である。難病法の施行により対象は大幅に拡大し、令和4年度時点で338疾病、その後も追加されている。指定難病の要件は、発病の機構が明らかでない、治療方法が確立していない、希少な疾病である、長期の療養を必要とする、患者数が一定の人数(人口のおおむね0.1%程度)に達しない、客観的な診断基準が確立している、の6つである。
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混同しやすいポイント
指定難病数は改正のたびに増えるため、正確な数値を覚えるより『法制化により大幅に増えた(数十から三百超へ)』という変化の方向を持つほうが実用的である。また実施主体は都道府県・指定都市であり、市町村ではないという点が繰り返し問われる。医療費が全額公費でないことも、他の公費負担医療(結核の一部、措置入院など)との違いとして押さえる。
理解を深める
難病の患者は、症状の変動、外見からは分かりにくい障害、診断までの長い期間、就労の困難、周囲の無理解といった困難を抱える。難病法とあわせて、障害者総合支援法の対象にも難病が含まれており、障害支援区分の認定を受ければ障害福祉サービスを利用できる。この点は制度上重要で、身体障害者手帳がなくてもサービスを使える道がある。看護では、疾患の管理だけでなく、就労、経済、家族の負担、社会参加を含めて捉え、難病相談支援センター、保健所の保健師、医療ソーシャルワーカーと連携する。小児の場合は児童福祉法に基づく小児慢性特定疾病医療費助成があり、成人期への移行(トランジション)の支援が課題になっている。
間違えやすい考え方
『規定されているのはどれか』型で、誤肢が実施主体、負担割合、疾病数の誤りで構成されている。実施主体と負担の仕組みで切る。
5分で振り返る
①難病法は2014年成立・2015年施行。②支給認定は都道府県・指定都市が行う。③難病相談支援センターも都道府県・指定都市が設置。④全額公費ではなく、所得に応じた自己負担上限がある(負担割合2割)。⑤指定難病は法制化で大幅に増え300超。⑥障害者総合支援法の対象にも難病が含まれる。
1分チェック
- 指定難病の支給認定は誰が行うか。→ 居住地の都道府県・指定都市。
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