嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいのはどれか。
公式正答:2
解説
嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいものを問う。嚥下後の呼吸状態を評価することである。
この問題で問われていること
スクリーニング検査の手順と評価項目を正確に把握しているか。
しくみから理解する
改訂水飲みテスト(MWST)は、冷水3mLを口腔底に注ぎ、嚥下してもらって評価するスクリーニング検査である。少量にすることで、誤嚥した場合の危険を抑えている。評価は5段階で、嚥下ができるか、むせるか、呼吸が変化するか、湿性嗄声があるか、追加嚥下(複数回嚥下)ができるかを見る。呼吸状態の変化は、不顕性誤嚥(むせを伴わない誤嚥)を捉える手がかりとして重要である。むせがなくても、嚥下後に呼吸が乱れたり、声が湿った感じに変わったりすれば、誤嚥を疑う。
選択肢ごとの確認
時間を計るのは反復唾液嚥下テスト(RSST)である。RSSTでは、30秒間に何回空嚥下ができるかを数え、3回未満を異常とする。改訂水飲みテストは時間を測る検査ではない。
評価するのは主に口腔期から咽頭期にかけての嚥下動作と、その後の呼吸・音声である。摂食嚥下の5期(先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期)のうち、準備期は食物を咀嚼して食塊を形成する段階であり、水を飲むこの検査では主たる評価対象にならない。
改訂水飲みテストは3mLである。30mLを用いるのは、もとの水飲みテスト(窪田の水飲みテスト)で、これは誤嚥のリスクが高い人には危険があるため、量を減らして改訂されたという経緯がある。『改訂』の意味がここにある。80mLという設定の検査はない。
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混同しやすいポイント
水を用いるスクリーニング検査の量を区別する。改訂水飲みテスト=3mL、水飲みテスト(窪田)=30mL、フードテスト=ティースプーン1杯(約4g)のプリンやゼリー。反復唾液嚥下テストは水を使わず30秒間の空嚥下回数を数える。数値と検査名を対応させて覚える。また、いずれもスクリーニングであり、確定診断には嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)が必要になる点も押さえる。
理解を深める
嚥下障害の評価は、まず問診と観察から始まる。食事に時間がかかる、食後に痰が増える、声が変わる、体重が減る、発熱を繰り返す、といった情報が手がかりになる。スクリーニングで異常が疑われれば、VFやVEで、どの段階でどのように障害されているかを詳しく評価し、食形態、姿勢、一口量、代償法(頸部前屈、複数回嚥下、交互嚥下)を決める。看護では、食事前の覚醒の確認、姿勢の調整(頸部が伸展しないように、椅子であれば足底を床につける)、環境の整備、食後の口腔ケアと座位保持(30分以上)を行う。とくに口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防に直結する。誤嚥そのものを完全に防ぐことは難しく、誤嚥した内容の細菌量を減らすことが肺炎の予防に効く、という考え方が重要である。検査を行う際は、吸引の準備をし、パルスオキシメーターを装着しておく。
間違えやすい考え方
検査の手順を問う型で、誤肢が別の検査の要素(時間、水量)と評価段階の誤りで構成されている。検査名と数値を対で持つ。
5分で振り返る
①改訂水飲みテストは冷水3mLを口腔底に注いで嚥下させる。②評価は嚥下の可否、むせ、呼吸状態、湿性嗄声、追加嚥下(5段階)。③呼吸状態の変化は不顕性誤嚥の手がかり。④水飲みテスト(窪田)は30mL、フードテストはティースプーン1杯。⑤反復唾液嚥下テストは30秒間の空嚥下回数(3回未満で異常)。⑥確定はVFとVE。⑦口腔ケアが誤嚥性肺炎の予防に直結する。
1分チェック
- 改訂水飲みテストは何を評価するか。→ 3mLの冷水を嚥下させ、むせ・呼吸状態・湿性嗄声を評価する。
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