日本の令和3年(2021 年)の人口動態統計に基づく、65 歳以上85 歳未満における 不慮の事故による死亡状況をグラフに示す。 D はどれか。
公式正答:3
解説
令和3年(2021年)の人口動態統計に基づく、65歳以上85歳未満の不慮の事故による死亡状況のグラフで、Dがどれかを問う。溺死及び溺水である。
この問題で問われていること
高齢者の不慮の事故死の内訳と、年齢による順位の変化を把握しているか。
しくみから理解する
図表問題は、示された年齢帯・年次・単位の範囲で事故区分を比較する。この図では正答に対応する区分が対象年齢帯で最も高く、他の事故区分がそれを上回るとする本文は図と矛盾する。図が示すのは頻度または死亡数の順位であり、個々の事故の原因までは直接示さない。
選択肢ごとの確認
窒息は、高齢者の不慮の事故死のうち上位を占める。餅、米飯、パンなどによる食物の誤嚥と気道閉塞が多く、正月に増える。加齢による嚥下機能と咳嗽反射の低下が背景にある。
交通事故は、かつては高齢者の不慮の事故死の主要な原因だったが、道路交通環境の整備、車両の安全性の向上、免許返納の広がりなどにより減少してきた。現在は窒息や転倒より下位になる。
転倒、転落、墜落も上位を占める。骨粗鬆症を背景とした大腿骨近位部骨折から寝たきりに至る経路が重要で、死因としても頭部外傷などにより上位になる。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
グラフの読み取り問題だが、実際に問われているのは内訳の順位である。高齢者の不慮の事故死は、窒息・転倒・溺死が上位で、交通事故がそれより下位、という大枠を持っていれば絞り込める。年齢層による違いもあり、より高齢になるほど窒息と転倒の比重が増す。またこの3つは、いずれも看護と介護の場面で予防に関わることができる事故である点が重要になる。
理解を深める
高齢者の事故予防は転倒、窒息、溺水など各リスクへ個別に行うが、設問ではまず公式図の対象年齢帯における最大区分を読む。全国一般論や別年齢帯の順位で上書きしない。図から因果を断定せず、年齢帯、分母、年次、単位を確認して解釈する。
間違えやすい考え方
グラフの読み取りだが、実質は内訳の順位を問う型である。順位の大枠と背景を持つ。
5分で振り返る
①高齢者の不慮の事故死は窒息・転倒転落・溺死が上位、交通事故はそれより下位。②溺死の多くは浴槽内で、ヒートショックと高い湯温が背景、冬季に集中。③窒息は餅や米飯の誤嚥、正月に増える。④予防は脱衣所を暖める、湯温41℃以下、長湯を避ける、飲酒後を避ける。⑤転倒は環境・身体・薬剤・履物の4側面で評価。⑥いずれも看護が予防に関われる事故である。
1分チェック
- 高齢者の不慮の事故死で溺死はどこで起こるか。→ 多くは浴槽内(ヒートショックが背景、冬季に集中)。
この問題に対応する教材の確認中です。