乳幼児期の手先の運動で最も早くできるようになるのはどれか。
公式正答:3
解説
乳幼児期の手先の運動(微細運動)で最も早く獲得されるものを問う。ガラガラを握る動作が最も早い。
この問題で問われていること
微細運動の発達を時系列に並べられるか。反射的な把握から随意的な操作へ、という方向性を理解しているかが問われる。
しくみから理解する
運動発達には『頭部から尾部へ』『中枢から末梢へ』『粗大運動から微細運動へ』という原則がある。新生児期には手掌把握反射(原始反射)があり、手のひらに触れたものを反射的に握る。この反射が3〜4か月で消失するのと入れ替わるように随意的な把握が現れ、生後4〜5か月頃にガラガラなどを自分で握れるようになる。その後、母指と他指で挟む握り(熊手状把握)を経て、9〜12か月頃に母指と示指の指先でつまむピンセットつまみが完成する。積み木を積む、円を描く、はさみを使うといった動作は、この基礎の上に順に獲得される。
選択肢ごとの確認
両手の協調と道具の操作が必要で、3歳前後から可能になる最も遅い動作。
模倣して円を描けるのは3歳頃。なぐり描きは1歳過ぎからできるが、閉じた円は後になる。
積み木を2個積めるのが1歳頃、数個の塔は1歳半〜2歳。ガラガラを握るより明らかに遅い。
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混同しやすいポイント
『握る』と『つまむ』の区別が要点。手掌把握反射(生下時からあり3〜4か月で消失)と随意的な把握(4〜5か月)を混同すると、時期の判断がずれる。また粗大運動(首がすわる・座る・歩く)の時期と混ぜて覚えると混乱する。
理解を深める
微細運動の発達は、乳幼児健康診査でのチェック項目でもある。1歳6か月児健診では積み木を積めるか、指先でつまめるか、3歳児健診では円を描けるか等が発達の目安として使われる。デンバー発達判定法(DENVER II)では、粗大運動・微細運動-適応・言語・個人-社会の4領域で評価する。看護としては、月齢に対して遅れがあるときに単純に『遅い』と判断せず、出生歴、環境、他領域の発達との釣り合いをみて、必要に応じて専門機関につなぐ視点が求められる。
間違えやすい考え方
4肢すべてが実在する発達項目で、順序を知らないと当たらない。『反射→随意的把握→つまむ→道具の操作』という一本の流れで覚えていれば迷わない。
5分で振り返る
①手掌把握反射は生下時〜3・4か月。②随意的に握るのが4〜5か月。③つまむ(ピンセットつまみ)は9〜12か月。④積み木2個は1歳頃。⑤円を描く・はさみは3歳前後。
1分チェック
- 微細運動で最も早くできるのはどれか。→ ガラガラを握る(4〜5か月)。
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