乳児期と比べて学童期にみられる身体生理機能の変化はどれか。
公式正答:1
解説
乳児期と比べて学童期にみられる身体生理機能の変化を問う。血圧は成長とともに上昇する。
この問題で問われていること
小児のバイタルサインと臓器機能が、成長に伴ってどちらの方向へ変化するかを整理できているか。
しくみから理解する
小児は成長に伴い、心臓が大きくなって1回拍出量が増え、末梢血管抵抗も上がるため、血圧は年齢とともに上昇する。逆に心拍数と呼吸数は年齢とともに減少する。これは体重あたりの代謝率が乳児で高く、それを補うために心拍数・呼吸数を多くしているためで、成長により1回あたりの効率が上がると回数は減る。胃容量と膀胱容量はいずれも増大し、そのためまとまった量を食べられるようになり、排尿間隔も延びる。呼吸様式は、乳児期の腹式(横隔膜)呼吸から、肋間筋の発達と胸郭の形態変化により胸腹式を経て胸式へ移行する。
選択肢ごとの確認
逆で、胃容量は増大する。新生児で約50mL、1歳で約400〜500mL、成人で1,000〜1,500mL程度まで増える。
逆で、膀胱容量は増大する。増大に伴って排尿回数が減り、随意的な排尿コントロールが可能になる。
方向が逆。乳児は腹式呼吸で、成長に伴って胸式呼吸へ移行する。乳児が腹式なのは肋骨がほぼ水平位で胸郭を広げにくく、肋間筋も未発達なためである。
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混同しやすいポイント
『増える/減る』の方向を問う問題で、心拍数・呼吸数が減るのに血圧は上がる、という逆向きの変化を同時に覚える必要がある。誤肢3つがすべて『減少』『腹式へ』と逆向きに作られており、方向さえ押さえていれば全部落とせる。
理解を深める
小児のバイタルサインの基準値は年齢で大きく変わるため、実測値の評価には年齢別の正常範囲が要る。おおまかには、心拍数は新生児120〜140/分→学童80〜90/分、呼吸数は新生児40〜50/分→学童20/分前後、収縮期血圧は新生児60〜80mmHg→学童100〜110mmHg程度と変化する。乳児が腹式呼吸であることは、腹部膨満や腹帯の締めすぎが呼吸を妨げるという看護上の注意につながる。
間違えやすい考え方
設問が『乳児期と比べて学童期にみられる変化』という比較の形なので、方向を逆に読むと全滅する。基準となる時期がどちらかを最初に確認する。
5分で振り返る
①血圧は上昇。②心拍数・呼吸数は減少。③胃容量・膀胱容量は増大。④呼吸は腹式→胸式へ移行。⑤乳児が腹式なのは肋骨が水平位で肋間筋が未発達だから。
1分チェック
- 乳児から学童になると血圧はどうなるか。→ 上昇する(心拍数・呼吸数は減少)。
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