止血機構を有するのはどれか。
公式正答:1
解説
血液を固める仕組み(凝固因子)は血漿に溶けている。体液のなかで止血機構をもつのは血漿だけ。
この問題で問われていること
体液の種類を区別し、そのうちどれが凝固因子を含むかを言えるか。
しくみから理解する
血液は細胞成分(赤血球・白血球・血小板)と液体成分の血漿からなる。血漿には水・電解質・アルブミン・グロブリン・そして凝固因子が溶けている。凝固因子はフィブリノゲン(第I因子)やプロトロンビン(第II因子)など十数種類あり、その多くは肝臓で合成される。血管が破れると、まず血小板が集まって一次止血栓をつくり(一次止血)、続いて凝固因子が連鎖的に活性化してフィブリンの網をつくり血栓を固める(二次止血)。採血後に固まらせて上澄みをとると血清になる。血清は、凝固によりフィブリノゲンと、凝固の過程で消費された因子を欠く液体で、消費されずに残る蛋白は含まれる。教科書的には「血漿からフィブリノゲンを除いたもの」と定義される。
選択肢ごとの確認
凝固因子を含む唯一の体液。
細胞のなかの液体で、カリウムが主な陽イオン。凝固因子はない。
脈絡叢でつくられ脳と脊髄を保護する。凝固因子は含まない。
組織に漏れた体液を回収したもので、成分は血漿に似るが凝固因子はごく少ない。
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混同しやすいポイント
血漿と血清の違いを押さえておくとこの種の問題に強くなる。血漿=凝固因子を含む液体成分、血清=凝固させたあとの上澄み(フィブリノゲンと、凝固の過程で消費された因子を欠く。消費されずに残る蛋白は含まれる)。採血管に抗凝固剤が入っているかどうかで、得られるのが血漿か血清かが変わる。
理解を深める
止血は3段階で理解する。①血管収縮(損傷した血管が反射的に縮む)②一次止血(血小板がフォン・ヴィレブランド因子を介して内皮下組織に粘着し、凝集して血小板血栓をつくる)③二次止血(凝固カスケードによりフィブリンが形成され血栓が安定する)。そして修復が進むと線溶系(プラスミンによるフィブリン分解)が働いて血栓が溶ける。この4段階のどこが障害されるかで出血傾向の型が変わる。
間違えやすい考え方
体液の種類を並べて機能を問う型。体液ごとに「どこにあり・何を含み・何をするか」を1行で言えるようにしておく。
5分で振り返る
血液=細胞成分(赤血球・白血球・血小板)+血漿。血漿に凝固因子が溶けている。血清=血漿からフィブリノゲンと、凝固で消費された因子を除いたもの。止血は①血管収縮②一次止血(血小板血栓)③二次止血(フィブリン形成)の3段階で、その後に線溶系が働く。凝固因子の多くは肝臓で合成され、II・VII・IX・X因子はビタミンKを必要とする。
1分チェック
- 凝固因子を含む体液はどれか
- 血漿と血清の違いは何か
- 止血の3段階を言えるか
- 凝固因子はどこでつくられるか
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