腰椎穿刺の体位を図に示す。 適切な体位はどれか。
公式正答:2
解説
図から腰椎穿刺に適切な体位を選ぶ。正答は2で、側臥位で膝を抱えて背中を丸めた体位(エビのように背を屈曲させた側臥位)である。
この問題で問われていること
検査手技の目的から、必要な体位を導けるか。なぜその体位でなければならないかを理解しているかが問われる。
しくみから理解する
腰椎穿刺は、腰部の棘突起の間から穿刺針を脊柱管へ進め、くも膜下腔から髄液を採る検査である。成人では脊髄が第1〜2腰椎の高さで終わるため、それより下(第3-4腰椎間または第4-5腰椎間)を穿刺して脊髄本体の損傷を避ける。棘突起は通常互いに重なり合っており、そのままでは針の入る隙間が狭い。側臥位で膝を腹部に引き寄せ、頸部を前屈させて背中を丸めると、腰椎が後弯して棘突起の間が最大に開き、針を進めやすくなる。同時に側臥位は体位が安定し、検査中に動いてしまうリスクを減らせる。
解き方の補足
棘突起間が十分に開かない体位。背部を伸展させると椎間が狭くなり穿刺が困難になる。
仰臥位や腹臥位では腰椎の後弯が作れず、穿刺部位に到達できない。
体幹が不安定で、検査中の体動により神経損傷の危険が高まる体位。
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混同しやすいポイント
腰椎穿刺の『検査中の体位』と『検査後の体位』を混同しやすい。検査中は側臥位で背を丸める。検査後は穿刺部、神経症状、バイタルサイン、頭痛を観察する。枕なし仰臥位や一定時間の臥床に穿刺後頭痛の予防効果は示されておらず、離床時期は個別の処置内容と施設手順に従う。この2つは別の問いとして両方出る。
理解を深める
検査前には頭蓋内圧亢進の有無を確認することが決定的に重要である。頭蓋内圧が高い状態で髄液を抜くと、脳幹が大後頭孔へ嵌入する脳ヘルニアを起こし致命的になるため、うっ血乳頭や意識障害があれば先に画像検査を行う。検査中は下肢のしびれ・疼痛の出現、意識状態、呼吸状態を観察する。採取した髄液は、細胞数・タンパク・糖・培養で評価し、細菌性髄膜炎では細胞数増加(多形核球優位)・タンパク増加・糖低下、ウイルス性では細胞数増加(単核球優位)・糖は正常、という所見の差が別の問題で問われる。
間違えやすい考え方
図を選ぶ形式だが、問われているのは『背中を丸めた側臥位』という一つの知識。図が読めなくても、体位の名称と理由を知っていれば選べるように作られている。
5分で振り返る
①穿刺部位は第3-4または第4-5腰椎間。②脊髄は第1-2腰椎で終わる。③側臥位+背部屈曲で棘突起間を開く。④検査前に頭蓋内圧亢進の有無を確認。⑤検査後は穿刺部、神経症状、頭痛を観察する。枕なし仰臥位や臥床を頭痛予防として一律に指示しない。
1分チェック
- 腰椎穿刺の体位は何か。→ 側臥位で膝を抱え、背中を丸める。
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