接触感染予防策として使用するのはどれか。
公式正答:2
解説
接触感染予防策として使用する物品を問う。ガウンである。
この問題で問われていること
感染経路別予防策(空気・飛沫・接触)と、それぞれで用いる防護具・環境対策を対応づけられるか。
しくみから理解する
接触感染は、病原体が手指や器具、環境表面を介して直接あるいは間接的に伝播する経路である。したがって対策は、病原体が医療者の手や衣服に付着して他の患者へ運ばれるのを断つことになる。厚生労働省の院内感染対策の指針でも、接触感染予防策では患者に接する際に手袋とガウンを着用し、患者移送時には使用した手袋とガウンを外して手指消毒を行い、新しいものを着用することが示されている。対象はMRSAなどの多剤耐性菌、Clostridioides difficile、ノロウイルス、疥癬などである。
選択肢ごとの確認
空気感染隔離予防策で用いる。結核・麻疹・水痘の患者に対し、飛沫核が室外へ漏れないよう陰圧管理された個室を使用する。
血液・体液の飛散が予想される処置で標準予防策として用いるほか、飛沫予防策で顔面を守る目的で使う。接触感染予防策に固有の物品ではない。
空気感染隔離予防策で用いる微粒子用マスク。結核・麻疹・水痘の患者の部屋に入る際に着用する。飛沫感染にはサージカルマスクを用いる。
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混同しやすいポイント
飛沫と飛沫核の区別が土台になる。飛沫は比較的大きく重い粒子で短距離しか飛ばず、サージカルマスクで防げる(飛沫感染:インフルエンザ、風疹、流行性耳下腺炎、百日咳など)。飛沫核は軽く長時間空中を漂うため、N95マスクと陰圧室が要る(空気感染:結核、麻疹、水痘)。両者を5マイクロメートルで分ける記述が広く用いられているが、呼吸により排出される粒子の大きさは連続した分布をなし、この境界は物理的な根拠を持つものではなく、予防策を選ぶための簡略化された区分になる。実際の経路は病原体と場面で決まるため、粒子の大きさではなく病原体ごとの予防策で覚える。この3疾患は語呂で確実に覚える。
理解を深める
すべての予防策の土台は標準予防策(スタンダードプリコーション)であり、感染症の有無にかかわらず、血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷した皮膚は感染性があるものとして扱う。経路別予防策はこれに追加する形で実施される。個人防護具の着脱では、脱ぐ順序が重要で、汚染された面に触れないよう手袋→ガウン→ゴーグル→マスクの順で外し、各段階で手指衛生を行う。手指衛生はWHOの5つのタイミング(患者に触れる前、清潔・無菌操作の前、体液曝露リスクの後、患者に触れた後、患者周囲の環境に触れた後)で実施する。
間違えやすい考え方
ゴーグルは標準予防策でも使うため『使うことがある』という意味では誤りに見えにくい。設問は接触感染予防策に特徴的なものを問うており、経路と物品の一対一対応を持っているかで決まる。
5分で振り返る
①接触=手袋+ガウン(MRSA、C.difficile、ノロ、疥癬)。②飛沫=サージカルマスク(インフルエンザ、風疹、百日咳)。③空気=N95マスク+陰圧室(結核、麻疹、水痘)。④土台は標準予防策。⑤PPEは脱ぐ順序が重要。
1分チェック
- 接触感染予防策で使うのは何か。→ 手袋とガウン。
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