訪問看護師が利用者の手段的日常生活動作〈IADL〉を確認するための質問で正し いのはどれか。
公式正答:1
解説
手段的日常生活動作(IADL)を確認する質問を問う。「自分で洗濯ができますか」が該当する。
この問題で問われていること
ADLとIADLの区別を、具体的な生活動作のレベルで判別できるか。
しくみから理解する
日常生活動作(ADL)は、食事、更衣、入浴、排泄、移動、整容といった、生きるうえで基本となる身の回りの動作を指す。これに対し手段的日常生活動作(IADL)は、より複雑で、社会生活を営むために必要な動作を指す。買い物、洗濯、掃除、調理、金銭管理、服薬管理、電話の使用、公共交通機関の利用などが該当する。洗濯は、洗剤の量を決め、機械を操作し、干して取り込むという複数の工程と判断を要するためIADLに分類される。IADLはADLより先に低下することが多く、高齢者の生活機能低下を早期に捉える指標として重要である。
選択肢ごとの確認
更衣はADLの項目である。
食事(摂食動作)はADLの項目である。なお『調理ができるか』であればIADLになる。
入浴はADLの項目である。
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混同しやすいポイント
『食べる』はADLだが『作る』はIADL、というように、同じ食事に関することでも動作のレベルで分かれる。判定は『身の回りの基本動作か、社会生活を営むための応用動作か』で行う。日本では老研式活動能力指標が用いられ、手段的自立・知的能動性・社会的役割の3領域で評価する。
理解を深める
ADLの評価にはバーセルインデックス(10項目100点満点、点数が高いほど自立)とFIM(機能的自立度評価法、運動13項目と認知5項目、介助量を7段階で評価)がよく用いられる。IADLの評価にはロートン尺度がある。介護保険の要介護認定でもこれらの生活機能が調査項目に含まれる。看護では、できる能力(能力としてのADL)と実際にしている行為(しているADL)が乖離することがある点に注意し、環境を整えて実行につなげる視点が求められる。
間違えやすい考え方
4肢すべてが生活動作を尋ねる自然な質問で、分類の軸を持っていないと選べない。『洗濯・買い物・調理・金銭管理・服薬管理・交通機関』がIADL、と代表項目で覚える。
5分で振り返る
①ADL=食事・更衣・入浴・排泄・移動・整容の基本動作。②IADL=買い物・洗濯・掃除・調理・金銭管理・服薬管理・電話・交通機関。③IADLはADLより先に低下する。④ADL評価はバーセルインデックス・FIM。⑤IADL評価はロートン尺度、老研式活動能力指標。
1分チェック
- IADLに当たるのはどれか。→ 洗濯(買い物・調理・金銭管理なども)。
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