職業に伴う作業や環境と健康障害の組合せで正しいのはどれか。
公式正答:2
解説
職業に伴う作業や環境と健康障害の組合せで正しいものを問う。情報機器作業と眼疲労の組合せである。
この問題で問われていること
作業要因と、それによって生じる健康障害の対応を正確に持っているか。
しくみから理解する
情報機器作業(VDT作業)では、長時間画面を注視することで毛様体筋の緊張が続き、まばたきの回数が減って涙液が蒸発しやすくなる。その結果、眼精疲労、ドライアイ、視力低下感が生じる。あわせて、同一姿勢の持続による頸肩腕症候群や腰痛、精神的なストレスも問題になる。厚生労働省の情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインでは、連続作業を1時間以内とし、次の作業までに10〜15分の休止を設けること、作業中に1〜2回の小休止を入れること、画面の照度や配置の調整などが示されている。
選択肢ごとの確認
紫外線曝露で問題となるのは白内障、電気性眼炎(溶接工の角膜炎)、皮膚の悪性腫瘍である。緑内障は眼圧上昇による視神経障害で、紫外線とは結びつかない。
振動障害(白ろう病)では、末梢循環障害により手指が蒼白になるレイノー現象が特徴で、症状は熱感ではなく冷感・蒼白・しびれである。方向が逆になっている。
重量物取扱いで生じるのは腰痛(腰椎椎間板ヘルニアなど)である。骨粗鬆症は加齢、閉経後のエストロゲン低下、ステロイド、不動などが要因で、重量物を扱うことでは起こらない。むしろ適度な荷重は骨密度を保つ方向に働く。
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混同しやすいポイント
組合せ問題では、片方の語だけを見ると全部それらしく見える。作業要因ごとに代表的な健康障害を対で覚えるのが確実。紫外線=白内障・電気性眼炎、振動=白ろう病(レイノー現象)、騒音=騒音性難聴(4,000Hz付近のC5ディップ)、粉じん=じん肺、有機溶剤=中枢神経・肝障害、電離放射線=造血器障害・悪性腫瘍。
理解を深める
労働安全衛生法に基づき、事業者は一般健康診断と、有害業務従事者への特殊健康診断を実施する義務を負う。特殊健康診断の対象は、有機溶剤、鉛、特定化学物質、高気圧業務、電離放射線、石綿などである。職業性疾病の予防は、作業環境管理(発生源の対策)、作業管理(作業方法・時間の管理)、健康管理(健康診断と事後措置)の労働衛生3管理に、労働衛生教育と統括管理を加えた枠組みで行う。産業看護職は、これらの実施と、メンタルヘルス対策(ストレスチェック制度)にも関わる。
間違えやすい考え方
組合せの片方が正しくても、対応が誤っていれば不正解になる。特に肢3のように『症状の方向』をひっくり返す作り方に注意する。
5分で振り返る
①情報機器作業=眼精疲労・ドライアイ・頸肩腕症候群、連続1時間以内・10〜15分休止。②紫外線=白内障・電気性眼炎。③振動=白ろう病(レイノー現象、冷感・蒼白)。④重量物=腰痛。⑤騒音=C5ディップ。⑥粉じん=じん肺。
1分チェック
- 情報機器作業で生じる健康障害は何か。→ 眼疲労(およびドライアイ、頸肩腕症候群)。
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