disuse syndrome 廃用症候群の説明で適切なのはどれか。
公式正答:2
解説
廃用症候群の説明で適切なものを問う。尿管結石を発症しやすいことである。
この問題で問われていること
不動が全身に及ぼす影響を、臓器別に把握しているか。
しくみから理解する
廃用症候群は、安静や不動が続くことで生じる二次的な機能低下の総称である。長期臥床では骨に荷重がかからないため骨吸収が進み、血中と尿中のカルシウムが増加する。同時に臥床により尿の流れが停滞し、尿路感染も起こりやすくなる。この高カルシウム尿と尿の停滞が重なることで、尿路結石(尿管結石)が形成されやすくなる。廃用症候群の影響は、筋萎縮・筋力低下、関節拘縮、骨萎縮、褥瘡、起立性低血圧、深部静脈血栓症、沈下性肺炎、便秘、尿路感染・結石、見当識障害やうつ状態など全身に及ぶ。
選択肢ごとの確認
むしろ生じやすい。がんによる倦怠感、疼痛、治療に伴う体力低下で活動量が減り、廃用が進行する。がんのリハビリテーションが重視される理由でもある。
逆で、高齢者ほど進行が速い。予備力が小さく、筋量や骨量がもともと少ないため、同じ臥床期間でも失うものが大きく、回復にも時間がかかる。
方向が逆である。臥床では自律神経による血圧調節が働きにくくなり、起立時に血圧が保てない起立性低血圧が問題になる。
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混同しやすいポイント
『廃用=筋力低下』というイメージが強く、泌尿器系の合併症(結石)が結びつきにくい。骨からカルシウムが溶け出す→尿中カルシウムが増える→結石、という一本の流れで覚える。また起立性低血圧を高血圧と取り違えないよう、方向に注意する。
理解を深める
予防が治療に優先する。安静臥床では筋力が1日1〜3%、1週間で10〜15%低下するとされ、早期離床と関節可動域訓練が基本となる。離床が困難な場合でも、ベッド上での自動・他動運動、体位変換、座位時間の確保を行う。起立性低血圧を防ぐには、段階的に頭側を挙上し、めまいや血圧の変化を確認しながら進める。高齢者では、入院という環境変化そのものがせん妄や活動性低下を招くため、日中の覚醒を促し、生活リズムを整えることも廃用予防の一部になる。
間違えやすい考え方
『適切なのはどれか』型で、誤肢が『対象の限定』『進行速度の逆』『症状の逆』で作られている。廃用の影響を全身の臓器別に整理していれば選べる。
5分で振り返る
①長期臥床→骨吸収亢進→高カルシウム尿→尿路結石。②筋力は1週間で10〜15%低下。③起立性低血圧(高血圧ではない)。④高齢者ほど進行が速い。⑤がん患者でも起こる。⑥予防は早期離床と関節可動域訓練。
1分チェック
- 廃用症候群で起こりやすい泌尿器の合併症は何か。→ 尿路結石(尿管結石)。
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