患者にペースメーカー植込みの有無を事前に確認すべき検査はどれか。
公式正答:2
解説
ペースメーカー植込みの有無を事前に確認すべき検査を問う。磁気共鳴画像(MRI)である。
この問題で問われていること
各検査の原理を理解し、そこから禁忌・注意点を導けるか。
しくみから理解する
MRIは強力な静磁場と電磁波を用いて画像を得る検査である。強い磁場は磁性体を引き寄せ、また電磁波は金属に誘導電流を生じさせて発熱させる。植込み型のペースメーカーや除細動器では、磁場により設定が変化したり、リード線に電流が生じて心筋が熱傷を負ったり、機器が誤作動する危険がある。このため従来は絶対的な禁忌とされてきた。近年はMRI対応(conditional)の機種があり、条件を満たせば撮像できるが、機種の確認と条件の遵守が必須であるため、いずれにせよ事前確認が欠かせない。
選択肢ごとの確認
放射線を用いる検査で磁場は使わない。ペースメーカーへの影響はなく、事前確認は不要である。むしろ胸部エックス線ではリードの位置確認に用いられる。
超音波を用いる検査で、磁場も放射線も使わない。非侵襲的で禁忌がほとんどない検査である。
頭皮上の電極で脳の電気活動を記録する検査。電気を測るだけで、磁場や強い電流を加えるものではない。
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混同しやすいポイント
『機械を使う検査は全部危ない』という漠然とした理解では選べない。何を用いる検査か(磁場・放射線・超音波・電位)を原理で押さえると、禁忌が自然に導ける。MRIでは体内金属のほか、閉所恐怖、検査室への金属持ち込み(酸素ボンベ、車椅子、はさみ、磁気カード)も重大な事故要因になる。
理解を深める
MRI検査前の確認事項は、心臓ペースメーカー・植込み型除細動器、人工内耳、動脈瘤クリップ、体内の金属片(職業歴として金属加工に従事していた場合は眼内異物に注意)、刺青やアートメイク(顔料に金属を含み熱傷の報告がある)、経皮吸収型製剤(金属を含む貼付剤は熱傷の危険)、妊娠の有無などである。検査室には金属を持ち込まないことが徹底され、患者の着衣も専用のものに替える。造影剤を用いる場合はガドリニウム製剤で、腎機能低下例では腎性全身性線維症のリスクがあるため腎機能を確認する。ヨード造影剤(CT)とは別物である点も押さえる。
間違えやすい考え方
検査名を並べる型で、原理を知っていれば一択になる。逆に暗記だけだと『どれも確認が要りそう』に見える。
5分で振り返る
①MRIは強磁場+電磁波。植込み機器の誤作動・発熱の危険。②MRI対応機種でも条件確認が必須。③エックス線・超音波・脳波は磁場を使わない。④検査室への金属持ち込み禁止。⑤貼付剤・刺青も熱傷の危険。⑥MRI造影剤はガドリニウム、腎機能を確認。
1分チェック
- ペースメーカーで事前確認が必要な検査は何か。→ MRI。
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