骨折時の直達牽引の説明で正しいのはどれか。
公式正答:3
解説
骨折時の直達牽引の説明で正しいものを問う。骨に鋼線を刺入して牽引する。
この問題で問われていること
直達牽引と介達牽引の違いを、力の加え方から理解しているか。
しくみから理解する
牽引は、骨折部の整復と固定、疼痛の軽減、変形の予防を目的とする治療である。直達牽引は、骨に直接キルシュナー鋼線やスタインマンピンを刺入し、そこに牽引力をかける方法である。骨に直接力を伝えるため、大きな牽引力を長期間かけられる。大腿骨骨折や頸椎の骨折・脱臼などに用いられる。一方、介達牽引は、絆創膏や包帯、スポンジ製の装具を皮膚に装着して間接的に牽引する方法で、皮膚が耐えられる範囲に力が制限される。
選択肢ごとの確認
逆である。直達牽引は皮膚を介さず骨に直接力をかけるため、皮膚に損傷がある場合や開放骨折でも実施しやすい。皮膚に装具を貼る介達牽引のほうが、皮膚損傷があると適用しにくい。
逆で、直達牽引のほうが強い牽引力をかけられる。介達牽引は皮膚の耐久性が制限になるため、かけられる重量が小さい。
包帯や絆創膏を用いるのは介達牽引である。直達牽引では鋼線刺入部の消毒と感染の観察が中心になる。
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混同しやすいポイント
誤肢3つがすべて介達牽引の特徴、あるいは直達牽引の逆になっている。『直達=骨に直接・強い力・長期間・皮膚の状態に左右されない』『介達=皮膚経由・弱い力・短期間・皮膚トラブルに注意』と対で整理する。
理解を深める
牽引中の看護では、牽引力が正しくかかっているか(重錘が床につかない、ロープが滑車から外れていない、身体が牽引方向とまっすぐか)を確認する。直達牽引では刺入部(ピンサイト)の感染が最大の合併症であり、発赤、腫脹、疼痛、滲出液を観察し、消毒を行う。共通する合併症として、長期臥床による廃用症候群、深部静脈血栓症、褥瘡、便秘があり、健側の運動、体位の工夫、除圧を組み合わせる。神経・血管障害の観察として、末梢の循環(色調、温度、動脈拍動)と知覚・運動を定期的に確認する。
間違えやすい考え方
『正しいのはどれか』型で、2つの方法の特徴を入れ替えて誤肢を作っている。一方の定義を正確に持っていれば、対比で全部判定できる。
5分で振り返る
①直達牽引=骨に鋼線・ピンを刺入、強い力、長期間可能。②介達牽引=皮膚に装具、弱い力。③直達は皮膚損傷や開放骨折でも実施しやすい。④直達の合併症はピンサイト感染。⑤共通の合併症は廃用・DVT・褥瘡。⑥末梢循環と知覚・運動の観察が必須。
1分チェック
- 直達牽引とはどんな方法か。→ 骨に鋼線を刺入して直接牽引する。
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