高齢の親の介護が必要となった家族の発達課題で正しいのはどれか。
公式正答:3
解説
高齢の親の介護が必要となった家族の発達課題を問う。家族関係の再構築である。
この問題で問われていること
家族を発達する単位として捉え、局面ごとの課題を判別できるか。
しくみから理解する
家族は個人と同じように発達段階をもち、その段階ごとに達成すべき課題がある。親の介護が始まる局面では、それまで支える側だった親が支えられる側になり、家族内の役割と力関係が変わる。子は親役割を引き受け直し、きょうだい間で分担を調整し、配偶者や自分の子との関係も組み替える必要が生じる。この一連の組み替えが家族関係の再構築であり、この時期の中心的な課題になる。
選択肢ごとの確認
介護によって家族の社会参加が狭まることは現実に起こりうるが、それは望ましくない帰結であって達成すべき課題ではない。むしろ介護者が社会とのつながりを保てるよう支援する。
方向が逆である。従来の役割を維持しようとすると、介護の負担が特定の一人に集中し、破綻を招く。求められるのは維持ではなく組み替えである。
子どもが青年期から独立していく時期(家族の巣立ち期)の課題である。段階が異なる。
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混同しやすいポイント
『課題』を『実際に起きること』と取り違えると肢1を選んでしまう。発達課題は、その局面を乗り越えるために達成すべきことを指す。また肢4のように、別の発達段階の課題を混ぜてくる作り方が多いので、家族周期のどの段階かを最初に確認する。
理解を深める
家族の発達段階は、新婚期、養育期、教育期、分離期(巣立ち)、成熟期、完結期などに分けられる。介護の局面では、家族が持つ資源(人手、経済、住環境、情報)と、ストレス源、対処能力を総合的に評価する。介護者自身の健康と生活も支援の対象であり、介護負担感の評価(Zarit介護負担尺度など)、レスパイトケア(ショートステイ、デイサービス)の活用、介護休業制度の情報提供が具体的な支援になる。老老介護、認認介護、遠距離介護、ヤングケアラーなど、介護の形が多様化している点も押さえる。
間違えやすい考え方
『発達課題で正しいのはどれか』型で、誤肢に別段階の課題と、望ましくない帰結を混ぜている。段階の同定と、課題という語の意味の両方が要る。
5分で振り返る
①家族にも発達段階と課題がある。②介護期の課題は役割と関係の組み替え(再構築)。③子離れ・親離れは巣立ち期の課題。④役割の維持は負担集中を招く。⑤介護者の健康と生活も支援対象、レスパイトケアを活用。
1分チェック
- 親の介護が始まった家族の発達課題は何か。→ 家族関係の再構築。
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