仕事上のストレスに対して、 Lazarus, R. S. ラザルスが提唱した情動焦点型のストレスコーピン グはどれか。
公式正答:1
解説
ラザルスが提唱した情動焦点型のストレスコーピングを問う。好きな漫画を読むことである。
この問題で問われていること
問題焦点型と情動焦点型の違いを、具体的な行動から判別できるか。
しくみから理解する
ラザルスとフォルクマンは、ストレス対処を大きく二つに分けた。問題焦点型コーピングは、ストレスの原因そのものに働きかけて状況を変えようとする対処で、情報を集める、計画を立てる、技能を高める、他者に協力を求めるなどが含まれる。情動焦点型コーピングは、状況そのものは変えられないとき、それによって生じた不快な感情を調整しようとする対処で、気晴らし、気持ちの表出、見方を変える、一時的に距離を置くなどが含まれる。好きな漫画を読むことは、仕事上のストレス源に直接働きかけるものではなく、気分を切り替えて感情を整えるための行動であるから情動焦点型に当たる。
選択肢ごとの確認
仕事の遂行能力を高めてストレス源に対処しようとする行動であり、問題焦点型である。
仕事量というストレス源そのものを減らそうとする行動で、問題焦点型である。ただし持続すると疲弊を招くため、対処として適応的かどうかは別の評価が要る。
準備を通じて課題に対処しようとする行動であり、問題焦点型である。
もっと詳しく読む
混同しやすいポイント
どちらが優れているという話ではない点が重要である。変えられる状況では問題焦点型が有効だが、死別や重い病気の告知のように状況を変えられない場面では情動焦点型が適応的になる。判定は『ストレス源に働きかけているか、感情に働きかけているか』の一点で行う。
理解を深める
ラザルスの理論では、ストレスは出来事そのものではなく、その人がどう評価するかで決まる。一次評価(この出来事は自分にとって脅威か)と二次評価(自分は対処できるか)を経て、コーピングが選択される。したがって同じ出来事でも、人によってストレスの大きさが異なる。看護では、患者がどのように状況を受け止めているかを聞き取り、用いているコーピングを把握したうえで、それが有効に働いているか、消耗や回避に偏っていないかを評価する。アルコールや過食など、一時的に感情を和らげるが長期的に害となる対処もあり、置き換えられる方法を一緒に探すことが支援になる。
間違えやすい考え方
4肢とも実際に行われる対処行動であり、分類の軸を持っていないと選べない。『問題に向かうか、感情を整えるか』で切る。
5分で振り返る
①問題焦点型=ストレス源に働きかける(学習・準備・協力要請)。②情動焦点型=生じた感情を調整する(気晴らし・表出・見方の変更)。③どちらが優れているのではなく状況による。④変えられない状況では情動焦点型が適応的。⑤一次評価・二次評価を経て選択される。
1分チェック
- 情動焦点型コーピングとは何か。→ 感情を調整する対処(気晴らしなど)。
この問題に対応する教材の確認中です。