エネルギー代謝を示す反応はどれか。2 つ選べ。
公式正答:1・4
解説
エネルギー代謝を示す反応を2つ選ぶ。異化と同化である。
この問題で問われていること
代謝という語の意味を、化学反応の方向で理解しているか。
しくみから理解する
代謝は、生体内で起こる物質の化学変化の総称であり、異化と同化の2方向からなる。異化は複雑な物質を単純な物質へ分解する過程で、その際にエネルギー(ATP)が放出される。グルコースの解糖、クエン酸回路、脂肪酸のβ酸化などが該当する。同化は単純な物質から複雑な物質を合成する過程で、エネルギーを消費する。タンパク質やグリコーゲン、脂肪の合成が該当する。この2つが釣り合うことで生体は恒常性を保つ。
選択肢ごとの確認
表皮の細胞がケラチンを蓄積しながら分化し、最終的に角質層となる細胞の分化の過程である。エネルギー代謝そのものを示す語ではない。
組織にカルシウム塩が沈着する現象。骨や歯の形成のような生理的なものと、動脈壁などに生じる病的なものがある。代謝の方向を示す語ではない。
組織の損傷が線維性組織で修復され、瘢痕となる過程。創傷治癒に関わる現象であり、エネルギー代謝の分類ではない。
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混同しやすいポイント
『〜化』という語尾でそろえられているため、意味を考えずに形で選ぶと外す。異化・同化は代謝の方向を表す対の概念、角化・石灰化・瘢痕化は組織に起こる変化を表す語であり、カテゴリーが異なる。
理解を深める
エネルギー代謝の評価には基礎代謝量が用いられる。基礎代謝は、覚醒時に生命維持のために必要な最小限のエネルギーで、早朝空腹時、快適な室温、安静仰臥位で測定する。体表面積、除脂肪体重、年齢、性別、甲状腺ホルモンの影響を受け、乳幼児期に体重あたりで最も高く、加齢とともに低下する。発熱では体温1℃上昇につき基礎代謝が約13%増加するとされ、発熱時の栄養必要量の増加につながる。侵襲(手術、外傷、熱傷、感染)を受けると異化が亢進し、筋タンパクが分解されて負の窒素平衡となる。この時期を経て同化期に入ると創傷治癒が進むため、栄養管理の目標も時期によって変わる。
間違えやすい考え方
『2つ選べ』の複数選択で、語尾がそろえられている。カテゴリーの違いに気づけば2つに絞れる。
5分で振り返る
①異化=分解、エネルギーを放出(解糖、クエン酸回路、β酸化)。②同化=合成、エネルギーを消費(タンパク・グリコーゲン・脂肪の合成)。③角化・石灰化・瘢痕化は組織の変化で別カテゴリー。④基礎代謝は早朝空腹時・安静仰臥位で測定。⑤発熱1℃で約13%増加。⑥侵襲期は異化亢進で負の窒素平衡。
1分チェック
- エネルギー代謝の2方向は何か。→ 異化(分解・放出)と同化(合成・消費)。
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